唯一無二の歌世界に中毒者が増えつつあるKUDANZのアルバムが遂に完成
『無神論』『programs』という2 枚のシングルによって、ササキゲンの生み出す唯一無二の歌世界に中毒者がジワジワと増えつつあるKUDANZのアルバムが遂に完成。「音楽を始めてからの間に起こった沢山の事、色んな気持ちを一曲ずつひも解いて皆に聴いてもらう」という意味で『僕とターヘルアナトミア』(ターヘルアナトミアとは「解体新書」のこと)と名付けられた本作は、まさにササキのこれまでの人生を凝縮した、渾身の作品だと言っていいだでしょう。誰もが背けたい人間の闇を抉り出す言葉の刃はより鋭く、しかし、それでもその先にある光を希求する意志の力もより鮮明になり、きっとこの音楽は聴き手の心を優しく、温かく包むでしょう。また、シングルでは断片的にしか見えていなかったKUDANZ の音楽性の高さが改めて確認できるのも本作の特徴である。ササキのルーツにあるフォークから、ダイナミックなバンド・サウンド、さらには本作の中でも特に素晴らしい「ぶち壊したいだけ」に象徴される音響的な側面など、実に幅の広い音楽性には驚かされるばかりです。ササキの人生における様々な場面で作られた楽曲がまとめられていることから、「歌集」と添えられた本作によって、彼の世界はより多くの人に開かれるはず。そして、その後の彼の人生がどのように広がり、新たにどんな歌を生み出すのか。それが今から楽しみでなりません。