ビョーク・ミーツ・フライング・ロータス!?ビート世代の歌姫=ライアット、デビュー
フライング・ロータスぞっこん!ビョークのような美しい歌声をもったシンガー/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサーであるクリスティーナ・ライアットを中心としたエレクトロニック・ユニット、ライアットがブレインフィーダーからアルバム・リリース!
クリスティーナはFusion Riotsというジャズ・フュージョンの即興グループに参加後、ソロ活動を開始。生の電子音とサンプルを制作し、エキゾチックなエレクトロニック・ビートと一度聴いたら忘れられない歌声を披露するインプロビゼーション要素の強いライブ・セットはアニマル・コレクティブと比較され、MEWやThe Flaming Lipsのオープニング・アクトも務めた。
ブレインフィーダーからのデビュー・アルバムとなる本作『Totem』はドリーミーなハープの音色に誘われて幕を開け、クリスティーナの歌声はクラシックやエレクトロニカ、ジャズに映画音楽まで様々な要素を咀嚼したトラックにハーモニーとして溶け込んだかと思えば、雄弁にその感情をリスナーの耳へ届ける事ができるまさにビョークのような圧倒的存在感を放っている。先行シングル「Howl」では淡々としたミニマルなグリッチ・ホップ・ビートに絡みつく儚くもしなやかなクリスティーナの歌声が見事なコントラストを生み、「Raiz」ではフライング・ロータスとレディオヘッドとビョークが三つ巴で夢のセッションを行ったと言っても過言ではないくらい彼らが秘めるポテンシャルの高さを物語っている。「Hummingbird」や「Invisibly Ours」などのアンビエント・バラードにおける表情豊かでエモーショナルな歌声は一瞬にしてその世界観を支配しながらリスナーの耳を虜にするだろう。
ゾラ・ジーザスやグライムス、ローレル・ヘイローとインディ・シーンで圧倒的な存在感を持った女性アーティストの登場が続く中、彼女の名前もまたあっという間に拡散され、認知されることは間違いない。LAニュービートの核心レーベルでありながら、近年はマーティンによるハイブリッドなテクノ・アルバムのリリースや、オースティン・ペラルタやサンダーキャットのリリースでジャズ・フィールドまで侵食を開始した<Brainfeeder>。そのジャンルレスに触手を広げ始めたレーベル展開にまたあらたなマスターピースが追加された。
Flying Lotus & Brainfeeder関連作品
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掲載: 2012年06月01日 18:38