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ポール・トーマス・アンダーソン+ジョニー・グリーンウッド再び"THE MASTER"

THE MASTER

衝撃の問題作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は、2007年製作なので、5年ぶりとなる、若き寡作の巨匠、ポール・トーマス・アンダーソンの新作”THE MASTER”が、姿を現す (アメリカ公開9月14日)。
第二次世界大戦後のアメリカを舞台に、カリスマ的な力を持ち、人々の支持を集めていく男と、彼に興味を抱くひとりの青年・・・・ 今回も、衝撃的な話題を巻き起こすのは必至といわんばかりの作品である。
ポール・トーマス・アンダーソンといえば、商業長編デビュー作『ハードエイト』と、一躍時の人となるきっかけとなった傑作『ブギーナイツ』は、マイケル・ペンに、続く独特の詩情をかもし出した『マグノリア』は、エイミー・マンの歌の数々をベースにしながら、スコアはジョン・ブライオンに、風変わりなラブコメディとなった『パンチドランク・ラブ』もブライオンに、そして、その5年ぶりとなった『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』をレディオヘッドのジョニー・グリーンウッドに依頼し、話題となった。彼の映画のサントラは、直接的な音楽映画ではないが、独特のロック/ポップス感覚を持ち合わせたポップ・シーンでの才人との仕事ばかりとなっている。
そして、今回の“THE MASTER”は、前作に続いてジョニー・グリーンウッドが担当。リリースも、前作同様、ノンサッチ・レコーズからとなる。グリーンウッドは『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で映画界にもショックを与えて以来、トラン・アン・ユン監督『ノルウェイの森』、リン・ラムジー監督『少年は残酷な弓を射る』と様々な映画作家の世界も広げて聴かせた。そして、アンダーソンとの再会となる本作なのである。

余談、“THE MASTER”の撮影監督は、それまでアンダーソン作品をずっと手がけてきたロバート・エルスウッドではなく、ルーマニア出身のカメラマン、ミハイ・マラメイア・ジュニアを起用。マラメイアは、フランシス・フォード・コッポラ監督の復活して後の近年の作品『コッポラの胡蝶の夢』『テトロ 過去を殺した男』『Virginia/ヴァージニア』を担当し、その幻想美の実現に一役買っている。そんなマラメイアのカメラが見つめるアンダーソンの世界。今までのアンダーソン映画と感触を違えるタッチになっている可能性は高い。

“THE MASTER”の日本公開は、2013年3月公開。待ちましょう。

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掲載: 2012年08月29日 17:56