ウェルドン・アーヴィン没後10年 入手困難盤&未発表音源集が復刻
2002年4月9日―ウェルドン・アーヴィンが非業の死を遂げたあの日から10年。1970年代のジャズ・シーンで異彩を放ったクリエイターであり、ニーナ・シモンの絶頂期を支えたバンド・リーダーであり、ヒップホップ・アーティストにとってのメンター的存在であり、レア・グルーヴ/ジャズ・ファンク・リスナーにとってのカリスマ的存在であるウェルドン。
没後10周年となる今年、その入手困難なカタログと世界初登場となる未発表音源をDeep Jazz Realityが誇りをもってリリース!
ウェルドン・アーヴィン『イン・ハーモニー』
名門STRATA EASTに残された唯一のウェルドン・アーヴィン作品にして同年発売のRCA盤『Cosmic Vortex』の対極にあるプライヴェートな質感を持った傑作。漆黒のオリジナル・ジャケットで世界初復刻。
1973年の傑作『Time Capsule』の翌1974年、初メジャー作品となる『Cosmic Vortex』と対をなすようにセルフ・プロデュースで制作されたStrata East盤。レーベルの持つ精神性と神秘性を感じさせる深遠な作品です。副題として“ヴァージニア・ジョー・ジョーンズの鍵盤芸術をフィーチャー”とある通り、故郷ヴァージニアのヴェテランであり師と仰ぐピアニストを4曲でフィーチャー、ウェルドン自身はプロデュースと楽曲提供に徹したインティメイトな師弟共演作でもあります。
ジョー・ジョーンズ師によるルグラン名曲“What Are You Doing For The Rest Of Your Life”などストレイト・アヘッドなナンバーも魅力的ですが、聴きどころは冒頭のブギー・ファンク“Fat Mouth”とスピリチュアル・ダンサー“Turkish Bath”。ウェルドン史上最高のジャズ・ファンク・トラックに挙げられる前者と蠱惑的なラテン・ビートと旋律を持った後者が並ぶイントロは最強です。ウェルドンのエレピが美しいボッサ・ナンバー“Marjorie Moon”も魅力。
■世界初CD化
■オリジナル・ジャケットを忠実に再現したA式紙ジャケット仕様
■初回限定生産
■『Rare Groove A to Z』掲載商品
ウェルドン・アーヴィン『アンド・ザ・キャッツ』
ウェルドンが生前リリースした未発表作品集『Weldon And The Kats』に、ボーナス・トラックとして同じく未発表作品集『The Sisters』から10曲を収録したスペシャル・パッケージ。
本盤の前半に収録されているのが、ウェルドンの自主レーベルNodlewの3番目のリリースとして1989年にリリースされた未発表作品集『Weldon And The Kats』。1980年代にレコーディングされたセッション音源を中心に、スティーヴ・グロスマン(ts)含む1968年の最初期録音“Mr. P.C.”も収録。『Sinbad』収録の名曲“Music Is The Key”を女性ヴォーカルをフィーチャーした美しいメロウ・ソウルに再構築したナンバーを筆頭に、ウェルドンのヴィヴィッドなピアノを中心としたアコースティックなクロスオーヴァー・ジャズが満載です。マーカス・ミラー(b)、トム・ブラウン(tp)らが参加。
続いて後半に収録されている、1979年のセッション音源をまとめたアルバム『The Sisters』はウェルドンがプロデュース補を担当したドン・ブラックマンのデビュー作(1982年)のリハーサル・セッションが中心となったもので、ドン・ブラックマン(vo)、マーカス・ミラー(b)、トニ・スミス(vo)などが参加。Jay-Zのサンプリングで知られるウェルドンらしいメロウ・ナンバー“Morning Sunrise”から“The Sisters”のようなブギー・ファンク、“Blue In Green”のようなコズミック・フュージョンまで収録。ラストの“Think I'll Stay A While”はポジティヴなパワー溢れる名曲です。※収録時間の関係上オリジナル・アルバム収録の“Sexy Eyes”は入っておりません。
■世界初CD化
■オリジナル・ジャケットを忠実に再現したA式紙ジャケット仕様
■初回限定生産
■『Rare Groove A to Z』掲載商品
ウェルドン・アーヴィン没後10年リリース第2弾
世界初登場となる完全未発表音源と自主制作ドキュメンタリーDVDの2枚組!
ウェルドン・アーヴィン『ヤング・ギフテッド・アンド・ブローク[CD+DVD]』
ディスク1は、世界初登場/未発表音源となるウェルドン・アーヴィン自らが原作・脚本を担当し、作曲・作詞・音楽監督・出演もしたミュージカル『Young,Gifted And Broke』のオリジナル・キャスト・アルバムで、35年振りにマスター・テープが発見され復刻となった。RCA3部作発表後の1977年に制作された本作は、全て劇中の挿入歌といえど、ウェルドン芸術の粋といえるシンプルな美しいメロディが贅肉を削いだシンプルな編成で演奏される、他では聴けない素顔に近い録音です。高揚感に満ちた“Comin' Home”、ビター&メロウなバラッド“Only Yesterday”、ストリート・ファンク“Tight Rope”など、力強いヴォーカル/コーラスも胸に迫ります。ベースは何と無名時代のマーカス・ミラーだ。
ディスク2は、ウェルドンの幼馴染である映像作家、コリス・デイヴィス制作によるドキュメンタリー映像(1979年制作)を収録したDVD。『ウェルドン・アーヴィンの啓蒙』と題された本作は、ウェルドンへのインタビューを中心に、ビリー・ホリデイ・シアターの支配人であり、ウェルドンの協力者であったマージョリー・ムーン、ウェルドンの祖母など関係者への取材も収録。RCAとの契約を打ち切られたアーティストの苦悩、その生い立ち、ミュージカルについてなど、知られざる1970年代後半のウェルドンの姿を浮き彫りにします。ヴィレッジ・ゲイトでのバンドのライヴ映像、ソロ・ピアノ演奏、ミュージカルのシーンなど、音楽面でもここでしか見られない映像をふんだんに収録!デイヴィス氏によるこの自主制作ドキュメンタリーは、今回が世界初の一般流通となります。
そのほか、SHOUT! PRODUCTIONSから、レア・グルーヴ/ジャズ・ファンク名作が続々と復刻中!
→SHOUT! PRODUCTIONSのリリース作品はこちら