フレーミング・リップス、通算13作目のスタジオ・アルバム
フレーミング・リップス、通算13作目のスタジオ・アルバムのタイトルは…『THE TERROR』。
タイトルの『THE TERROR』からも想像できるように、今作にはこれまでのフレーミング・リップス作品よりダークな色合いの9曲が収録されている。また歌詞の面でも、より内向きな視点で描かれているという。しかし、実際聴いてみたらそれほどでないかも知れない。その判断は聴く者に委ねられているのである。
フロントマンのウェイン・コインはこうコメントしている「何故、この“THE TERROR”みたいに暗くて不穏なアルバムを作ったのかって?来るべき答えを、私は本当に知りたくもないね。きっとこれが答えの始まりかも知れないね」
『THE TERROR』は、30年近くにも亘って丹念に手入れされてきた、光と影、苦痛と快楽、混乱と秩序が潮の満ち引きのように入り乱れたフレーミング・リップスの音的悦びの庭から生まれた、大胆で表現的な冒険である。しかしフレーミング・リップスを知れば知るほど、彼らの真髄が想定外なものを期待するマニアックな楽しみにあるということが理解できるようになるのだ。
プロデュースを手掛けているのは、バンド、そして彼らと長年コラボレートしてきたデイヴ・フリッドマン。
「愛があるのなら、愛を知り、また与えるべきだ」ウェイン・コインはそう語り、こう続ける。「私たちは間違いなく生きているといえるが、愛が無ければ、それは死んだも同じだ。THE TERROR(その恐怖)では、私たちの知る限り、愛が無くても人生は続いていく…我々も生かされ続ける…尊厳死というものはないのだ」
13作目にして新たなダークサイドを切り開いたフレーミング・リップス。答えの始まりは今明かされたばかり…。
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掲載: 2013年03月28日 12:41