フィンランドの名手たちが参加した70年代のレア盤2作品がCD化
テッド・カーソン&CO.『Ode To Booker Ervin』
名門プレスティッジやアトランティックにもリーダー作を残しているトランペット奏者テッド・カーソンによるフィンランド録音のレア盤が復刻!ミンガスの薫陶を受けた高潔なるバップのサラブレッドが、イーロ・コイヴィストイネン、ペッカ・サルマントら、当時のヨーロピアン・ジャズを代表するトップ・ミュージシャンたちと共に繰り広げる、目を見張るほどに豊かで濃密な音のカンバセーション。第二の故郷フィンランドで水を得た魚のような活き活きとしたパフォーマンスを披露するテッドの隠れた名盤が、遂に日の目を見る!オリジナルは1970年にフィンランドのEMIから発売されたもの。ペッカ・サルマントを含む、当時のイーロ・コイヴィストイネンのトリオ/カルテットと共に録音されています。フィンランド盤のため、中古市場でもなかなかお目にかかれない希少盤。レアなだけでなく、内容も、抜群。良質な、本物のモダン・ジャズを堪能できる1枚です。(1970年録音)
【パーソネル】
テッド・カーソン(tp)
ペンティ・ヒエタネン(p、Rhodes)
イーロ・コイヴィストイネン(ts、as、ss)
ペッカ・サルマント(b)
レイノ・ライネ(ds)
ザ・ウィナーズ『Pori Jazz Festival composition contest』
『ビッチェズ・ブリュー』を目指してフィンランド・ジャズの英知を結集、モダン・ジャズのプログレッシヴな越境を試みた力作が初CD化!
ザ・ウィナーズは、ペッカ&ヘイキ・サルマント、マイク・コスキネン、ユハニ・アールトネン、エドワード・ヴェサラほか、北欧ジャズを代表するフィンランドの名演奏家たちによる、マイルス・デイヴィス『ビッチェズ・ブリュー』、ハービー・ハンコック『クロッシングス』、チック・コリア『リターン・トゥ・フォーエヴァー』などへの回答とでもいうべき、同国の英知を結集させた鉄壁のオールスター・プロジェクト。1972年のポリ・ジャズ・フェスティバル(フィンランド南西部のポリ市で1966年から毎年開催されている北欧屈指のサマー・ジャズ祭)を機に編成され、フェスのステージでそのパフォーマンスを披露したあと、1973年に本作『ポリ・ジャズ・フェスティバル・コンポジション・コンテスト』をレコーディング。そのタイトルが示すように、フェスで行われた作曲コンテストの上位4曲を音盤化したもので、いずれもフィンランドの地元コンポーザーによるオリジナル楽曲。1973年にフィンランドのオデオン・レーベル(EMI)から発売されるも長く廃盤状態が続き40年振りに、今回初めてCD復刻となった。
ECMからのリリースでも知られ、ヤン・ガルバレクやペーター・ブロッツマンとのコラボレーションでも素晴らしい作品を残しているドラムのエドワード・ヴェサラ、2000年代後半の米<PORTER>レーベルによる一連の再発リリース以降、マニアックな北欧ジャズ愛好家のみならず、ダブラブやジャズマンなどといった、レアグル系ディガーや新しい世代の雑食音楽ファンのあいだでも注目を集め再評価されたヘイキ・サルマント、そのヘイキ・サルマントやエドワード・ヴェサラ、イーロ・コイヴィストイネンのバンドでも長く活動したサックス奏者のユハニ・アールトネンなど、プレーヤー各人、いずれも確かなキャリアとスキルを有したトップ・ミュージシャンばかり。フリー以降フュージョン前夜、ロックを浸食しながら、フィニッシュ・ジャズ特有のプログレ感覚やフォークへの寄り道がごっちゃになった、本当にユニークなサウンドの数々。ジャズ/フュージョン・ファンのみならず、プログレ好きロック・リスナーやアウト・ミュージック・フリークスにも試していただきたい。