国内盤ボートラとして「DRIFT」収録決定! ラミン・ジャワディ『パシフィック・リム』、ロック感覚の熱いスコア!
この夏、スペクタクル・アクション・ファンというか特撮ファンを中心に、熱い支持を得ているのが、ギレルモ・デル・トロ監督の新作『パシフィック・リム』。
この作品、製作発表当時から、音楽担当はどの才能になるのか、の興味が寄せられ、デル・トロ作品には初の登板となり、ハンス・ジマー組(リモート・コントロール・チーム)の注目の若手として、早くより注目され(30歳時に『サンダーバード』をハンス・ジマーと共同名義で担当)、ていたラミン・ジャワディに決定した時より、多くのファンから大きな期待が寄せられていた。
ジャワディのスコアが大きく意識されるようになったのは、2008年、1作目の『アイアンマン』であろう。もちろんスケール感たっぷりで、エレクトロとオーケストラを融合させた音作りは、このチームのスペクタクル音楽の一つのスタイルであったが、ジャワディのサウンドは、そこをハードロック・インストゥルメンタルと呼んでもよいぐらいに、ロック感覚を押し出したサウンドで、それまでにないアクション・スコアと印象付けさせた。このスコアが、大型スペクタクルでは特に期待しないではいられなくなった。
その後に、その世界が堪能できたのは『タイタンの戦い』で、やはり壮大なロック・オーケストラ絵巻を展開。ジャワディはほかにも、『Mr.ブルックス』『フライトナイト』『デンジャラス・ラン』、そして、ドラマでの『プリズン・ブレイク』『』『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』『ゲーム・オブ・スローンズ』の仕事も評価が高く、日本でもまもなく公開の『レッド・ドーン』でも、ユニークな緊張感と興奮のサウンドを作り出している。
そして『パシフィック・リム』である。まさしく、『アイアンマン』的ハード・ロック・インスト的アレンジを施しながらも、スリリングなエレクトロ&オーケストラとあわせ、かつ、スコアを構成するメロディが、ことごとくキャッチーなメロディの連続的な構成で、ハリウッド・スペクタクル・スコアにあまり触れないファンの人々にも聴きやすいアプローチになっているのではないか、と思われる。
ギターに、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロが参加しているのも、ロック少年たちの、スコア・サントラへの招待の入り口として、興味深いところ。
今のところ、この次の作品の発表はないが、一気に人気作曲家の仲間入りとなったと思われるラミン・ジャワディの、今後にもちろん注目だ。
そして、12月11日発売の国内盤には、エンドタイトルで流れて印象に残った、ブレイク・パールマンとRZAによる「DRIFT」がボーナストラックとして収録決定!!