ソウルフライのマックス率いるキラー・ビー・キルド、衝撃デビュー
マックス・カヴァレラ(ソウルフライ/カヴァレラ・コンスピラシー)とグレッグ・プチアート(ディリンジャー・エスケイプ・プラン)のデモ・セッションから、このプロジェクトは始まった。カリフォルニア州オレンジ・カウンティでジャムを繰り広げ、アルバム1枚分の曲を書き上げた彼らは、ベーシストのトロイ・サンダース(マストドン)とドラマーのデイヴ・エリッチ(元マーズ・ヴォルタ)を招き、正式なレコーディングを行うことになった。
そうして完成した『キラー・ビー・キルド』について、マックスは「ヘヴィで速く、メロディアスな、唯一無比の特別なプロジェクト」と表現している。4人の個性がぶつかり合い、溶けこみ合うサウンドは、メタルやハードコア、ケイオティック・コアなど、それぞれのバンドの異なったカラーを取り入れながら、“ヘヴィ”であるという共通項でまとめ上げている。
先行ダウンロード・シングルとして発表された「ウィングス・オブ・フェザー・アンド・ワックス」から疾走感あふれるナンバーが続き、「メルティング・オブ・マイ・マロウ」「ダスト・イントゥ・ダークネス」などのミッド~スローな楽曲と緩急をつけながら、全編を貫く。
マックスはセパルトゥラからソウルフライを率いて現代ヘヴィ・ロックを席巻する一方で、ネイルボムやカヴァレラ・コンスピラシーなどのプロジェクトも行ってきた。ソウルフライの作品では作品ごとにスリップノットやスレイヤー、リンプ・ビズキット、デフトーンズ、ナパーム・デスなどのメンバーとの共演が実現しており、『オーメン』(2010)にはグレッグがゲスト参加している。
グレッグはディリンジャー・エスケイ・プランのヴォーカリストとして、ケイオティック・コアあるいはマスコアと呼ばれるサウンドを形作ってきた。暴力的なステージ・パフォーマンスで支持されてきた彼は、キラー・ビー・キルドの音楽性に混沌をもたらしている。彼もまた、デヴィン・タウンゼンドやイゴール・カヴァレラ(マックスの弟で元セパルトゥラのドラマー)と共演するなど、他流試合を得意としてきた。
トロイがプレイするマストドンは現代ヘヴィ・ロックにプログレッシヴなコンセプトを蘇らせたバンドだ。彼はデビュー以来、バンドの作品でベースをプレイ。最新作『ザ・ハンター』(2011)は世界的に高く評価されている。
デヴィッドはマーズ・ヴォルタのドラマーとして活躍してきた。オルタナティヴとヘヴィ・ロックを融合させた音楽性で人気を博したこのバンドに、彼は2009年から2010年にかけて在籍してきた。
アルバムのプロデュースは、ラム・オブ・ゴッドやヘイトブリード、GOJIRAなどを手がけてきたジョシュ・ウィルバーだ。
キラー・ビー・キルドとしてのライヴも噂されており、『キラー・ビー・キルド』は単なる一回限りのお祭りではなく、新たなエクストリーム・メタル伝説の始まりを予感させる。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2014年04月17日 11:25