世界初CD化!RASA(ラサ)による70年代メロウ・ソウル大傑作
1978年にISKCON(クリシュナ意識国際協会)の依頼を受けて吹き込まれた本作は、その成立ちに反し、全編が素晴らしい、まさに宗教系メロウ・ソウル~AORの最高峰の1枚。同時期のスティーヴィー・ワンダー直系の極上メロウな名曲群に加え、CommonSenseが名曲「Take it EZ」でサンプリングした「When Will The Day Come」などを含む奇跡的な傑作が、幾多の権利関係の難関をクリアし、遂に遂に世界初の正規銀盤化。これはちょっとした事件です。
1960年代に生まれたヒンドゥー教系の新興宗派、ISKCONの活動促進の為、1978年に吹き込まれたのが本作。ジョージ・ハリスン、アリス・コルトレーン、ニール・ダイアモンド、リッチー・ヘブンス、そしてスティーヴィー・ワンダーなどの著名なミュージシャンが当時傾倒していたISKCONが、名曲「Feel like making love」のヒットで知られるユージン・マクダニエルズの子息、ロンドン・マクダニエルズと、ジョルジ・バレイロ(同年にはJ.O.B. Orquestra名義で同目的のソウルの傑作『オープン・ザ・ドアーズ・トゥ・ユア・ハート』をリリース)に依頼し生まれたのがRASA(ラサ)名義の本作『エヴリシング・ユー・シー・イズ・ミー』です。本作は、この当時の協会の勢いを反映し、世界中でヒットしました(米国以外でも、フランス、イタリア、オランダ、英国などでリリースされ、秘かにミリオンセラーになったそうです...)が、協会の後ろ盾だけで無く、その音楽性もセールスに確実に貢献した事でしょう。このヒット故に、中古盤のLPは今でも入手し易い状態ではありましたが、作品の存在意義から誰もが想像できる通り、非常に複雑な権利関係故に、かつて一度もCD化はおろか、復刻すらされた事の無い作品が、プロダクション・デシネの尽力により、遂に銀盤化となります。構想10年以上、権利調査、交渉にも3年と言う歳月をかけた渾身の復刻作品です。
タグ : ソウル復刻&発掘
掲載: 2014年04月21日 16:05