Alva NotoとByetoneによる新ユニット=ダイアモンド・ヴァージョン
90年代後半よりポスト・テクノ~音響シーンをリードするドイツの電子音楽レーベルRaster-Notonの主宰者であるAlva Notoことカールステン・ニコライとByetoneことオラフ・ベンダーが結成したユニット、Diamond Version。これまでにイギリスの老舗レーベルMUTEより2012年~2013年にかけて5枚の12インチ(『EP1』~『EP5』)をリリースし、バルセロナのソナー、日本のTaicoclub、EMAFなどのフェスティバルや、デペッシュ・モードのツアーサポート公演に出演し、ユニークなコンセプトと独自のポップ・センスを盛り込んだアグレッシブなインダストリアル・エレクトロ・サウンドと刺激的なヴィジュアルがシンクロする圧倒的なライブパフォーマンスは、すでに世界中から賞賛と注目を集めている。
そしてこの度、2013年より噂になっていた彼らの待望のデビューアルバムの全貌が遂に明らかとなった。『CI』(Corporate Identityの略)と題された本アルバムは、ブランド・スローガンや派手な広告、そして狡猾なPRなどのマーケティング合戦の時代への反撃として制作されたという。("Science For A Better Life"、"Raising The Bar"、"Connecting People"には実際にスローガンのようなトラックタイトルがつけられている)
アルバムに先駆けてリリースされた5枚の12インチでは、クラフトワークやDAFを彷彿させる正統派ジャーマン・エレクトロニック・ミュージックの遺伝子をしっかりと受け継ぎつつも、この二人ならではの緻密でエクスペリメンタルな電子音響を融合させた、重厚でダンサブルなエレクトロニック・ミュージックを披露していたが、本アルバムでは複数のヴォーカリストをフィーチャーした歌ものトラックにも挑戦した。元祖スーパーモデル/ミュージシャン/詩人として知られる女性アーティスト、レスリー・ウィナー、イギリスの国民的デュオ、ペット・ショップ・ボーイズのニール・テナント、そして先日raster-notonより1stフル・アルバムをリリースした日本人女性クリエーターKyokaと、驚くほどユニークなヴォーカリストとのコラボレーションが実現。また、Diamond Versionの日本のライブで毎回コラボレーションを行っている蛍光灯をギターのように操る自作楽器オプトロン奏者、伊東篤宏をフィーチャーしたにトラックも初収録。その他新録曲やEPシリーズからのヴァージョンに加え、日本盤のみのボーナス・トラックとして坂本龍一が発起人の「脱原発」をテーマにした音楽イベント「NO NUKES 2012」の為に制作された『SHIFT THE FUTURE』を特別収録。
タグ : クラブ/テクノ
掲載: 2014年05月23日 13:12