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〈踊るロックキャンペーン〉餓鬼レンジャー『KIDS RETURN』発売記念!セレクション

餓鬼レンジャー

▼久々の新曲発表を経て、トリオで活動を再開 

2010年、餓鬼レンジャー名義の新曲“Japanese Chin ~貝より犬より椅子になりたい~”を突如配信。さんざん待たせた末に出すにしては、クサさのかけらもないリリックが実に清々しく、古くからの餓鬼マニアたちを狂喜させた。そして昨年の初夏には新曲入りベスト・アルバム『Weapon G』がリリースされ、今後はHigh Switchが脱退して3人で活動を続けていくことも発表。アルバム冒頭に置かれた2つの新曲“まずは空手チョップ”“SHORT PANTS”はいずれもインパクト、風味共に充分で、来るべきニュー・アルバムに対するモチベーションの高さを確信させてくれた。
 そして遂に届いた5枚目のオリジナル・アルバムには、『KIDS RETURN』というニクいタイトルが。昨年から配信してきた既発曲もブラッシュアップして詰め込み、いい大人とは思えないスキットも含む全18曲が並んだ。これまでも時代時代の“旬”を作品に反映してきた餓鬼らしく、EDMテイストを大胆に導入。持ち前のパーティ好きな性質がこれによくハマり、存外な相性の良さを見せている。無論、従来の餓鬼らしさを残したオールドスクール・テイストの骨太トラックも常備。20年選手でありながらどこまでも軽やかにバットを振り切る様は、古くからのファンを大いに驚かせることだろう。
 決してあからさまではないのだが、表現の深化も本作で確認できる。それが顕著なのは、父親になったYOSHIのリリック。執拗な韻と韻の間に、これまでにないタイプのトピックを挟み込んでくる場面もある。しかし、そこで変にしかめっ面になり過ぎず、短絡的な「大人になりました」アピールもしないのがYOSHIらしい。
 ポチョのラップは、もはや歌詞カードの存在が邪魔に思えるほど、言葉の響きとリズムへの食いつきを全編で追究。意味性とナンセンスとの間を気ままに往来しながら突き進むフットワークも鮮やかだ。初期からこだわってきたアクロバティックな言葉づかいにとことん磨きを掛け、武術を思わせる域にまで高めている(それを用いて語られるのは、自身の「鈍器」自慢だったりするのだが)。
 記念すべき復活第一弾のアルバムだというのに、ラストの“GO GO 浄土”でポックリあの世へ旅立ってしまう様も圧巻。本作で最も重いテーマの“BLACK OUT”を踏まえてこの曲を聴くと、アルバム全体の景色が随分違って見えてくるはずだ。

 “RANGER SHOW”の「四六時中遊びたい」(ポチョムキン)と、“YES!!”の「知らせたいのさ存在を」(YOSHI)。この2つは、初期からずっと餓鬼レンジャーを衝き動かしてきた、彼らがマイクを持ち続ける理由でもあるだろう。こうしたシンプルな衝動を失わずにいるからこそ、餓鬼は今もってフレッシュであり続けられるのかもしれない。迷わず我が道を行った感がある本作は、デビュー当時から彼らが形にしようと苦心していた自分達流のパーティ・ラップに、ようやく正面から取り組めた作品であるようにも思える。やや閉塞気味なヒップホップの未来に活路を示すのは、恐らく彼らのような根っからのパーティ野郎なのではないか。心・技・体を鍛え抜いて新生した餓鬼レンジャーは、彼らがすべき仕事にピタリと照準を合わせている。

荒野政寿(CROSSBEAT)
※本原稿を含む『餓鬼レンジャー考』完全版は餓鬼レンジャーのオフィシャルHPにて近日公開予定!>

九州・熊本発、結成20周年(2014年時)を迎える日本ヒップホップ界の雄、餓鬼レンジャーの9年ぶり(同)となるアルバム。レゲェ界の王者RYO the SKYWALKER、福岡をベースにするアイドル・グループからの熊本選抜メンバー、LinQ(くまもと女子戦隊)、チェリー・ブラウン他がゲスト参加。"九州発全国へのメッセージ"という裏テーマも設定された1枚。

 

▼新作『KIDS RETURN』製作に影響したかもしれない7枚

 

音もMVも遊びも含めて全部最高です!とにかく好きです。diploが好きです。彼らはセンスの塊です。(G)

 

移動中はアルバムの“Native”をヘビロテしています。これもツボでした。最近のAviciiとか好きな人は絶対好きだと思います。(G)

 

体うずうず右脳もみもみ。このアルバム聴きながらリビドーを高めて制作しました。問答無用で踊れて最高です。(ポ)

 

疲れがたまってる男性はINNAのコーラソングのPV見たらすぐ元気でますよ。「ぴしゃっとせんね!」とケツバットされたい。(ポ)

 

『XXX』に入ってる“I Will”はク○ニ指南の曲らしいですが餓鬼レンジャーの國山國蔵(クンニヤマクンニゾウ)の方が早かった!(ポ)

 

今でも聴く1枚です。爽やかなサウンドにキャッチーなサビ。餓鬼レンジャーのSHORT PANTS Remixと一緒に海辺で聴いて欲しい1枚です。(ヨ)

 

なーんも考えなくて首を振れるALBUM・・・最高じゃないですかっ!!ちなみにDVDの『Live at Rock in Rio』も超お勧めです!!(ヨ)

 

餓鬼レンジャーワンマンツアー「RANGER SHOW Vol.2~KIDS RETURN Release Tour~」
◆2014年7月5日(土)
大阪 梅田Zeela
ゲスト: 446、NG HEAD、RYO the SKYWALKER、WORD SWINGAZ (a to z) …and more!!!
【フロントアクト】 DJ FUKU
OPEN/17:30 START/18:00
¥3,500-(税込/ドリンク別)
お問い合わせ:夢番地 06-6341-3525 
 http://www.yumebanchi.jp/

◆2014年7月6日(日)
福岡 DRUM Be-1
ゲスト: Heartbeat、High Switch、KENTY GROSS、KEN-VOLCANO、LinQ(くまもと女子戦隊)  (a to z)  …and more!!!
【フロントアクト】FLEA MARKET
OPEN/17:30 START/18:00
¥3,500-(税込/ドリンク別)
お問い合わせ:GreeN Music 092-714-0230(平日 12:00〜18:00) 
 http://green-music.jp/

◆2014年7月11日(金)
東京 代官山UNIT
ゲスト:サイプレス上野、リリカルスクール、游久、Cherry Brown、Heartbeat、Kai、 MICADELIC、SKY-HI (a to z) …and more!!!
【フロントアクト】DJ オショウ
OPEN/18:00 START/19:00
¥3,500-(税込/ドリンク別)
お問い合わせ:ホットスタッフ•プロモーション 03-5720-9999(平日 12:00〜18:00) 
 http://www.red-hot.ne.jp/

☆各公演、ゲスト出演アーティスト&シークレットゲスト続々決定中!!

カテゴリ : キャンペーン

掲載: 2014年06月04日 17:00