Perfumeも出演!!ミュージック・ビデオのYOUTUBE時代を切り開いたOK Goの通算4作目
OK GO:1999年結成。2002年1stアルバム『OK GO』でデビュー。ウィーザーを頂点とするアメリカン・ポップスの継承者として着実に人気を集めた。2005年にはトーレ・ヨハンソのプロデュース、デイヴ・サーディのミックスでセカンド『OH NO』を発表。ここから2006年、低予算ながらクリエイティヴィティあふれる”ヒア・イット・ゴーズ・アゲイン”のミュージック・ビデオがインターネットを介して口コミで急速に全世界的話題の映像となり、同年始めて開催されたYOUTUBE VIDEO AWARDでMost Creative Videoを獲得、翌年のグラミーでBest Short Form Music Videoを獲得した。2010年、デビュー以来在籍したキャピトルを飛び出し、自身のレーベルParacaduteを設立。MTV以来のテレビと音楽の関係性をYOUTUBEや新たなインタラクティヴ・メディアを介してインターネットの時代へと移行させる牽引役としての評価は揺るぎない。
ミュージック・ビデオのYOUTUBE時代を切り開いたOK Go。持ち前のポップ・センスが溢れる4年ぶり4作目のフル・アルバム!プロデューサーには前作からの盟友デイヴ・フリッドマン(フレーミング・リップス、ウィーザー他)に加えて、巨匠トニー・ホッファー(ベック、フェニックス、フォスター・ザ・ピープル他)も起用。ロック~ポップス~ダンス・ミュージックを飲み込んだバラエティに富んだポップ度数の高いアルバムに仕上がっている。
遂に公開されたOK Goの新作ミュージック・ビデオ「I Won’t Let You Down」、もうチェック済みですか!?二度見必至の驚異のワンカット映像、未見の方はこの記事を読んでから本編ビデオをご覧になるのもひとつの手かも知れません。そしてもう何度か見てきた方は、この記事を読んだ後、また違う目線でビデオをお楽しみいただけるかと思います。
▼OK Goの新作ミュージック・ビデオ「I Won’t Let You Down」の日本人制作キーマンが紐解くその魅力。
すでに今年のフジロック出演直後のラジオ出演時にメンバーの口から予告され、インスタグラム等でも撮影風景が一部リークされていた通り、このビデオは日本で制作されました。OK Goにとっても史上初の海外制作となったこのプロジェクトはメンバーのダミアン・クラッシュとクリエイティブ・ディレクター原野守弘氏との個人的な親交から発展したもの。そしてHondaが研究開発中のパーソナル・モビリティ“UNI-CUB”をはじめこの驚異の映像を実現するための最新技術と、日本が誇るトップ・クリエイターたちの最高の頭脳がここに集結。全世界が注目する「OK Goの新作ミュージック・ビデオ」という非常に高いハードルに挑むにふさわしいプロジェクト・チームによって作られたのがこのミュージック・ビデオなのです。
今回、その日本制作チームの主要メンバーに簡単な質問をしてみました。質問は2つ。
〈質問1〉ずばりOK Goとの共同作業はいかがでしたか?
〈質問2〉ビデオの中で、「ここが見所!」と思うシーンとその理由を教えてください。
答えてくれたのは、前述した通りこのビデオの発端となった、原野氏の代表作であり2011年カンヌ国際広告祭金賞に輝いた「森の木琴」を共に手がけたコンテンツプランナー西田淳氏(今回はアート・ディレクターとしてクレジット)、パフュームのほとんどのMV、サカナクション「アルクアラウンド」MV等を手がける今最も注目される映像作家関和亮氏(ディレクター)、数限りない膨大な数のCMに加えてサカナクション、アジカン、YUKI、東京事変、木村カエラ、くるりなど多数のアーティストのMVで振付をしている振付稼業air:man氏、の4人。
前置きが長くなりましたが、OK Goとがっぷり四つでMV制作に取り組んだ日本のトップ・クリエイター達の言葉から、ビデオ制作の裏側の空気を少しでも感じてもらえればと思います。
〈質問1〉ずばりOK Goとの共同作業はいかがでしたか?
・とにかく実現できてよかったです!ダミアンと2年前にカンヌで知り合って以来、何か一緒にやりたいねとずっと話してきていたので。
(原野守弘〈クリエイティブ・ディレクター〉)
・メンバー自身はもちろん、制作チーム全員からアイディアを引き出し、一つずつ丁寧に積み上げ、限界を決めずに情熱を注いで一本の映像を作る。延べ3週間にわたるOK Goとの濃密な現場は、毎日が刺激的で、メチャハードで、すごく勉強になり、最高に楽しい日々でした。この仕事に関われて光栄です。
(西田淳(〈Drill Inc./コンテンツプランナー〉)
・今までに経験したことのない、クリエイティビティと緊張の連続でした。彼らの常に動き続けるアイデアと情熱を感じとった制作期間でした。
(関和亮〈ディレクター〉)
・ひたすら興奮して、ひたすら楽しく、ひたすら緊張して、ひたすら怖かったです。皆が良いと共有できる作品を納得ゆくまで、やり続ける為の環境作りを怠らないという事。各セクションが馴れ合いではなく、分業を積み重ねてゆく為のモチベーションを持ち続ける事。そういった最今の日本の業界では諸々な状況で難しくなってしまっている実はシンプルな事を、皆がただ真摯にやる。そんな贅沢で素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。40過ぎの不惑男が惑わず声を大にします。「今まで生きてきた中で一番幸せでした!」と。全てのクリエイティブに関わる人、必見!
(振付稼業air:man)
〈質問2〉ビデオの中で、「ここが見所!」と思うシーンとその理由を教えてください。
・全部です!が、あえて言うなら、ラストの無音部分。これまでのミュージック・ビデオにない終わり方を発明できたと思っています。 (原野)
・最初から最後までアイディア満載のこのミュージック・ビデオは、何度見ても新たな発見があると思います。個人的には、曲が終わってからの異常に長いエンディングが気に入っています。ビデオのトップとラストのギャップを楽しんでもらえたら嬉しいです。(西田)
・すみません。全てです。(関)
・OK GoのPVで、皆様、ここが見所!とポイントを絞って、尚且つ理由を明確に述べる事が出来ますか?と逆に質問させて頂く事、御了承下さいませ。はい。全てが見所です。理由は見て頂き各々ご自由に。40過ぎの不惑男が惑わず声を大にします。「何も言えねえ!」と。全ての人類、必見! (振付稼業air:man)
OK Goの名作ミュージック・ビデオの歴史に新たに書き加えられたMade In JAPAN印のこのビデオがこれから世界でどんな反響を呼ぶのか、イチ日本人としてちょっとわくわくしてしまいますね!そしてもしもまだOK Goの面白ミュージック・ビデオ(ルームランナーや犬やピタゴラ・マシーンetc.)を見たことが無いという方がいたら、あなたは幸せです。ぜひOK GoのオフィシャルYouTubeチャンネルを訪ねてみて下さい。
Text: Mie Matsuda
カテゴリ : キャンペーン
掲載: 2014年10月28日 16:00