リチャード・トンプソン、ジェフ・トゥイーディのプロデュースによる新作
英国を代表するシンガー・ソングライターでありギタリスト、リチャード・トンプソン。その2015 年2月の28年ぶりのバンド編成での来日の直前に本人が明らかにした、ウィルコのジェフ・トゥイーディのプロデュースによるニュー・アルバム『Still』。
すばらしかった前作『エレクトリック』(2013年)につづき、先の来日メンバーでもあるマイケル・ジェローム(ds)、タラス・プロドヌーク(b)の超強力リズム隊とのエレクトリック・トリオによるアルバムで、多くの曲がその日本公演でも披露されていた。「Patty Don't You Put Me Down」や「All Buttoned Up」等、リチャード・トンプソンの職人芸ギターが冴え渡るロッキンなナンバーを中心に、トラッド調の「She Never Could Resist a Winding Road」や「Josephine」、どこか交流のあるジム・オルークを思わせる「Beatnik Walking」と、その充実ぶりはもはやおそろしいほど。
ジャンゴ・ラインハルトやチャック・ベリー等、リチャード・トンプソンのギター・ヒーローたちのフレーズを織り交ぜた、ずばり「Guitar Heroes」もじつに楽しい。あくなき前進をつづけるレジェンド、リチャード・トンプソンの新たな傑作が誕生した!
掲載: 2015年07月03日 12:11