世界的なバンドネオン奏者ダニエレ・ディ・ボナヴェンチュラと、ピアニストのジョヴァンニ・チェッカレッリによるデュオ作
そのテクニックは世界有数と言われるイタリア出身のバンドネオン奏者・コンポーザー、ダニエーレ・ディ・ボナヴェンチュラ。最近ではパオロ・フレスとの共演盤をECMより2枚発表するなど、ジャンルを超えて幅広く活躍している。同じくイタリア出身で現在はパリに拠点を置くピアニスト、ジョヴァンニ・チェッカレッリは、これまでに2枚のリーダー作を発表しているが、ここ日本では、ブラジルの歌姫マリーザ・モンチの右腕として知られるベーシスト/コンポーザー/シンガーのダヂを迎え制作されたプロジェクトであり同名のアルバム『インヴェンタリオ』のリーダーとしても知られている。
互いにジャンルや国境を超越し、自らの音楽の道を切り開いてきた両者の出逢いは、とあるコンサートのステージ上だった。「間」や「静寂」といった表現、それぞれの楽器で工夫を凝らした音色を活かせる小編成での演奏を好む二人が、それぞれのオリジナル曲を持ちより吹き込んだのが本作である。レコーディングはTeatro Marchettiというコンサートホールで行われ、研ぎすまされた音楽の対話が、豊かで深い余韻とともに収められている。
国内盤では、最新アルバム『散りゆく花』が目下大好評の作曲家・ピアニストの中島ノブユキが序文を添え、解説は吉本宏(bar buenos aires)が執筆
掲載: 2015年09月08日 20:38