ナタリー・マーチャント、新たな息吹を吹き込んだ『タイガーリリー』登場
1995年に発表された、ナタリー・マーチャントの初ソロ・アルバム『TIGERLILY』。10,000マニアックスを脱退してから初のソロ・アルバムとなる本作が2015年発売20周年を迎える。
その記念すべきアニヴァーサリー・イヤーに、とびきりスペシャルなアルバムが登場!『PARADISE IS THERE: THE NEW TIGERLILY RECORDS』と名付けられた本作は、その初ソロ作『TIGERLILY』に収録されていた楽曲を、“今”のナタリーがレコーディングしたもの。1995年のリリースから20年の間に、これらの楽曲がライヴを通じてどのように成長、発展していったのかが手に取るように分かる作品となっている。
アルバムのプロデュースを手掛けたのもナタリー本人。新たに楽曲をレコーディングするにあたって、彼女は長年のバンド・メンバーである、Gabriel Gordon (ギター)、Jesse Murphy (ベース)、Uri Sharlin(ピアノ&アコーディオン)、Allison Miller(ドラムス)に加え、Scot Moore(ヴァイオリン)、Shawn Moore(ヴァイオリン)、Marandi Hostetter(ヴィオラ)、Stanley Moore(チェロ)からなるストリング・カルテット、Sharel Cassity (サックス)、そしてゲスト・ヴォーカルにSimi Stone、Gail Ann Dorsey、Elizabeth Mitchellを迎えている。
「“TIGERLILY”は、私がこれまで作ってきた中で一番重要な作品なの。なぜなら、10,000マニアックスに12年間在籍した私が、これで独立した一人のソングライターとして認められたから」そうナタリーは説明する。「そしてこの作品は、20年に亘って私を応援し、続ける力を与えてくれたファンとの間に絆を作った作品でもある。だから私は“PARADISE IS THERE”のアルバムとドキュメンタリー映画を、ファンの為に作ろうと思ったの、これらの楽曲が誘ってくれた冒険を記念してね。どの楽曲も歌ったときに新たな息吹が吹き込まれている。時は私を変えたけど、それと同じぐらい、これらの曲も時によって変わっているから」
また今回、新たにレコーディングした理由について、彼女はこうも述べている:「これらの曲をもう一度レコーディングしたいと思ったのは、1995年スタジオでレコーディングした形のままで閉じ込めてしまうのは、間違っていると思ったから。どの曲も様々な面を持っていて、シンプルなセッティングでもストリングスを加えても、リアレンジに上手く対応しているの」
収録されている楽曲とアルバムについては、こう語っている:「『TIGERLILY』に収録されている“Carnival”、“Wonder"、”Beloved Wife"、"River"、そして“Cowboy Romance"といった曲は、今でも私のライヴの核となっている。今でも私とかかわりの深い楽曲だし、ライヴでの反応をみても、今でもファンの共感を集めているのが分かる」「このアルバムとドキュメンタリーの制作準備にまるまる1年かけたけど、その過程を通じて私は、『TIGERLILY』がもたらした物事を見極める機会を与えられた。曲が私の手を離れ、どれほどの距離を旅してきたのかを知ると謙虚な気持ちになるし、またその道中でどれだけの人々に触れてきたのかと考えると心動かされるものがあるの」
ナタリー・マーチャントというアーティストと『タイガーリリー』が20年という時間を掛けてたどり着いた一つの音的境地。新たな息吹を得た、大人の『タイガーリリー』がここに生まれた。
掲載: 2015年11月16日 15:39