ノラ・ジョーンズ、ウィリー・ネルソン参加!チャールズ・ロイドの新クインテット第1弾作品
チャールズ・ロイドの注目の新クインテット〈The Marvels〉の第一弾作品。
ノラ・ジョーンズとウィリー・ネルソンがヴォーカルで1曲ずつ参加!
そもそもこの作品の生まれるきっかけとなったのは、2013年にチャールズ・ロイドがギタリスト、ビル・フリゼールをUCLAのロイス・ホールに招待し、一緒に演奏したこと。その年のちょっと前にステージを共にした2人、
ロイド曰く「僕たちはピッタリ息が合ったんだ。僕たちはもっとサウンドを一緒に作っていくことができると確信した。ビルはとても繊細で直観的。彼はこどもの頃デンヴァーにいて、ジャック・ディジョネット、キース・ジャレットと一緒に組んだ僕の最初のバンドに影響を受けたそうなんだ。そしてその音楽が彼のイマジネーションを大きく広げて新しい可能性の数々を見せてくれたというんだよ。だから、僕たちは一緒にいるとき、そんなに話す必要もないんだよ。全てのフィーリングは音楽、サウンドで表現されるんだ。」とのこと。
ロイドは次のブルーノート作品はライヴ・アルバムにしたいという意向があったのだが、奥さんのドロシー・ダー(本作のプロデュースはロイドとドン・ウォズとドロシー・ダーの共同プロデュース)がスタジオにしてヴォーカルも入れた方がいいと主張、ロイドも「僕もヴォイスが大好き」ということでスタジオ作品となった。
本作の1曲目はボブ・ディランの“Master's of War”からスタート、さらにウイリー・ネルソンが歌う反戦歌“Last Night I Had the Strangest Dream”などを収録。
チャールズ・ロイドがステージから姿を消しBig Surに籠っていたころ、1978年のネルソンのジャズ・スタンダード作品“Stardust”を友人からもらったことをきっかけに「ネルソンを僕は選曲の点でシンクロニシティがあるなと思ったと思ったんだ。」とロイドは言う。
さらにビリー・プレストン作曲により、1974年ジョー・コッカーが歌う大ヒットとなった“You Are So Beautiful”をノラ・ジョーンズが歌う。「コンサートではアンコールとして流すときもあるんだ。心の耳にはいつでもノラがこの詩を温かく歌っているのが聴こえるんだ。この曲では6番目の楽器が彼女の歌だよ。」
ロイドのオリジナル曲も1曲、さらに1966年のアルバム『Dream Weaver』に初収録の“Of Course, Of Course”や“Sombrero Sam”も収録。さらにトラッド“La Llorona”(2009年のECM作品『Mirror』でも取り上げた)“All My Trials” “Abide With Me” “Shenandoah”なども収録。まだまだこのバンドでの活動は計り知れない!
Charles Lloyd & The Marvels『I Long to See You』
Personnel:
Charles Lloyd(sax)
Bill Frisell(guitar)
Greg Leisz(pedal steel guitar)
Reuben Rogers(bass)
Eric Harland(drums)
Willie Nelson(guest vocal)
Norah Jones(guest vocal)
チャールズ・ロイド&ザ・マーヴェルズ『I Long to See You』に参加しているUSギター界の重鎮ビル・フリゼールが、OKehレーベルからの第3弾スタジオ・アルバム『星に願いを』をリリース。約1年3カ月ぶりとなる本作は“映像音楽”をテーマに、『007』『ウエスタン』」等、1960年代のハリウッド映画からの音楽や1950~1960年代ヒットしたTV番組音楽等を選曲。ビルのギターから古き良き時代のアメリカが透けて見えてくるような、心の風景がたちのぼる作品。チャーリー・ヘイデンの娘ぺトラの神秘的な声がサウンドスケープに陰影を加えている。
チャールズ・ロイド&ザ・マーヴェルズ『I Long to See You』にゲスト・ヴォーカル参加のウィリー・ネルソンの新作『Summertime: Wille Nelson Sings Gershwin』。カントリー界の伝説のアウトロー、ウィリー・ネルソンが、アメリカ人の心ともいえるジョージ&アイラ・ガーシュウィンの名曲を歌う。現在82歳にしてなお現役のウィリー・ネルソンが、2015年にアメリカ・ポップス界の名誉ある「ガーシュウィン賞」(過去にはビリー・ジョエル、キャロル・キング等が受賞)を受賞したことにちなみ企画された。
掲載: 2016年01月18日 18:08