マデリン・ペルー、impulse!移籍第一弾
デビュー20年を迎えたヴォーカリスト/ソングライターのマデリン・ペルーのimpulse!移籍第一弾。"21世紀のビリー・ホリデイ"と称されたマデリン・ペルー、オリジナル・アルバムとしては2013年リリースの『ブルー・ルーム』以来3年ぶり。
本作は、この2年間一緒にツアーしているエレクトリック・ギターのジョン・ヘリントンとアップライト・ベースのバラク・モリとのトリオでファンク、ブルース、ジャズを繰り広げる意欲作!
「音楽は私たちにとってスピリチュアルな生活。だから、音楽は私にとって讃美歌であり、とても個人的で内省的なものなの。」ということで今回取り組んでいる曲は、ゴスペル・シンガーのシスター・ロゼッタ・サープ、リントン・クゥエシ・ジョンソンのナンバー、さらにトム・ウェイツ、タウンズ・ヴァン・ザント、アラン・トゥーサンの曲、19世紀のコンポーザーのスティーブン・フォスター、そしてアフリカン・アメリカン・スピリチュアルなトラディショナル曲で締めている。
そもそもの始まりは、イギリスのオックスフォードシャーの田舎の古い教会でのコンサート。世界的に有名なフレンチ・シェフ、レイモンド・ブランがグレイト・ミルトンにある古いマナー・ハウスを購入し、そこをベルモンドル・マノワール・オ・キャトル・セゾンという名でイベントや食事を楽しむことのできるホテルに改装、そのイベントの一環でディナーの前に近くの12世紀のノーマン・スタイルの教会でのコンサートが行われ、そこに昨年マデリンのトリオが招待されたのだ。
「サウンド・チェックで私はランディ・ニューマンの曲『ギルティ』を歌ったら、木の壁によって自分の声にうまい具合にリヴァ―ブがかかり、とてもいい感じのサウンドだったの。ライヴ・エンジニアのダグ・ドーソンが絶対にここで録音すべきだと言ってくれたわ。」マデリンは数か月たってからその教会を3日間押さえ、1日目はサウンドチェック、2日目には町の人を招待しライヴ・レコーディング、さらに3日目もさらに追加録音ができるようにした。とてもオーガニックなトリオでジャズのセンスをルーツ・ミュージックに取り入れることに成功した注目作品。
掲載: 2016年08月12日 11:52