moph recordsよりmu h (ムー)のファーストにして賛否両論の問題作が登場
この作品は、エレクトロ・ミュージックが獲得した多様性や合理性を嫌い、一貫した哲学と前衛的思考を主導とする表現を試みた作品である。
あなたは音楽を浴びて全身が沸騰するような興奮を覚えたことがあるだろうか?
原体験の中で焼き付いた鮮烈な記憶と共に頭に溜まった有象無象を掻き集め、初期衝動のままに吐きだされた荒々しく物々しい音の塊。
強いエゴによって形作られた特異な音楽の在り方は音に対するフェティシズムの集合体であり、延いてはそれが幸福と快楽の追求に繋がっている。不確かな現実の中に、確かに存在し得る価値を問いては反芻し、独自の視点で歪に切り取られ、あらゆる価値観を巻き込んだ音楽は、あなたとの関係を再定義するように問いかける。
あらゆる音楽が生まれては消えていく現代において、時代を逆行するような思考によって作られた音楽は、ポストインターネットの時代の新しい価値として存在し得るのか。ファーストにして賛否両論の問題作。
【mu h (ムー)】
東京を拠点に活動するyosuke mutoによるソロプロジェクト。『電子音楽は何になりうるのか?』をコンセプトに音楽を媒体とする体験の拡張性を探る実験的プロジェクト。2014年、自身のプライベートレーベル『oolong』よりFREE MIX CD『double helix』をリリース。2016年、moph recordsより『Surreal』をリリース。
タグ : クラブ/テクノ
掲載: 2016年11月08日 18:21