若き日のカエターノを彷彿!イアン・ラセールがデビュー

端正なルックスにどこか野性味を漂わせるその風貌は、若き日のカエターノを思わずにはいられない、ブラジルはバイーアのシンガー・ソングライター、イアン・ラセール。バイーアの州都サルヴァドールで活動していたある日、チガナ・サンタナ『テンポ・アンド・マグマ』のプロデューサーとして知られるスウェーデン出身の打楽器奏者、セバスチャン・ノチーニに見いだされ、彼の全面的なバックアップのもと制作されたのが、デビュー作となるこの『ソノリダーヂ・ポルヴォラ』である。
ナチュラルでどこか翳りのある色気を漂わせる歌声と、朴訥とした中に淡い情感を滲ませるメロディーに耳を奪われるイアンの弾き語りを基調に、ギター/ベース/パーカッションのシンプルながら響き豊かな演奏と、滑らかで浮遊感のあるエレキ・ギター、チェロ/フルート/クラリネットなどを効果的に聴かせます。時にアフロ・ブラジルのスパイスも効かせたアレンジ、演奏ともに素晴らしく、2017年のブラジル音楽シーンで話題となること必至の1枚となるでしょう。
掲載: 2017年02月07日 16:35