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アクトレス(Actress)とロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ(London Contemporary Orchestra)によるコラボレーション・アルバム『Lageos』

Actress_London Contemporary Orchestra

「Audio Track 5」EP(2017)、大盛況に終わったモスクワのストレルカ学院、ロンドンのバービカン・センターとテート・タンクスでの公演に続き、エレクトロニック・プロデューサーのダレン・カニンガムことアクトレスとロンドン・コンテンポラリー・オーケストラ(以下LCO)によるコラボレーション・プロジェクトが、〈Ninja Tune〉よりフル・アルバム『LAGEOS』をリリース。

英国政府機関であるイングランド芸術評議会と〈Ninja Tune〉の協力のもと、Boiler RoomとLCOの企画により実現した本プロジェクト。アルバム制作はLCOがSpitfire Studioでレコーディングした各パートの音源をアクトレスに送り、それらのパーツをアクトレスが再構築するという形で進める一方、LCOもアクトレスの過去カタログから「Hubble」(アルバム『Splazsh』収録)と「N.E.W」(アルバム『R.I.P.』収録)をリエディットを施した。こうして生まれた本作におけるライヴ・エレクトロニクスとアコースティック・サウンドが生み出すシナジーは、素晴らしいハーモニーのみならず、楽器演奏をトラディショナルなものからニュー・ハイブリッドなスタイルへと進化させた。

かつてクセナキスが自ら作曲した音楽の為に建築し、自らの建築の為に作曲をしたように最初の公演を行ったバービカン・センター設計図を入手し、建造物から着想を得たサウンドをプロダクション・アレンジメント上で融合させた後、ドラムマシンにおけるフィルター・エンベロップの反応のように解体するほどのオマージュ作品でもある。建築と生音とエレクトロニクスの未来を奏でたような、さらにダンス・ミュージックとしても機能する前人未到の傑作がここに誕生した。

タグ : クラブ/テクノ

掲載: 2018年04月12日 09:57