『激ロック』スペシャルコーナー【4月レコメンドアイテム】
A PERFECT CIRCLE / 『Eat The Elephant』
GENRE:ALTERNATIVE ROCK
スーパー・バンドが14年ぶりに新作リリース!
天才たちのこだわりが詰まった世にも美しいロック・アルバム完成!
ギタリストのBilly HowerdelとTOOLのMaynard James Keenan(Vo)を中心として1999年に結成されたヘヴィ・ロック界のスーパー・バンド。2004年の3rdアルバム・リリース以降、活動を休止していた彼らが、14年の時を経て復活! メンバーには変遷があるものの、2003年から参加しているJames Iha(Gt/THE SMASHING PUMPKINS)をはじめ、今作も豪華なラインナップが参加している。休止まではポスト・グランジ/オルタナの流れに続くようなダウナーでザラっとしたサウンドだったが、今作はさらにアート・ロック色を強くしたような、浮遊感のある美しさが際立つ。とはいえ、軽い音ではなく、オーケストレーションをふんだんに盛り込んだ壮大な表現や、要所で轟音ギターが響くなど、深い激しさを持つ作品だ。
山本 真由【ライター推薦】
PENNYWISE / 『Never Gonna Die』
GENRE:MELODIC PUNK
衰え知らずのアグレッションでシーンの最前線をひた走る
バンドの真価を見せつけた、10年ぶりのJim Lindberg復帰作!
一時脱退したJim Lindberg(Vo)が10年ぶりに参加し、“お帰りなさい!”と叫びたくなってしまうような新作が完成! アルバムの冒頭を飾る「Never Gonna Die」から、血の滾るような疾走感と、妥協のない全力の破壊力を持った演奏、哀愁を帯びたメロディに彩られた楽曲が、ひとつの休憩ポイントもなく続く。やっていることは変わらないのに、いつも彼らのサウンドは生き生きとして新鮮で、不思議と新しい。それは、衰えを感じさせない攻撃的なまでにパワフルなソングライティングの成せる業でもあり、時代に左右されない普遍的なパンクの精神を歌っているからでもあり、エネルギッシュであり続けるライヴ・バンドとしてのパッションを感じられるからでもある。PENNYWISEはいつまでも“最前線の戦闘員”なのだ。
山本 真由【ライター推薦】
THREE DAYS GRACE / 『Outsider』
GENRE:LOUDROCK
これぞ、王道ラウドロック!
最強の制作陣を迎えたTDG最新作!
カナダが誇るロック・バンド THREE DAYS GRACEの新作は、バンドのプラチナ・ディスクをそれぞれ手掛けているGavin BrownとHoward Bensonがプロデューサーとして参加するなど、最強の布陣で制作された刺激的な意欲作となった。アルバムからの先行シングルである「The Mountain」は、まさにラウドロックの王道を行く、ヘヴィでパワフルなナンバー。そして、持ち味であるスケール感のあるロック・サウンドに、ダークなインダストリアル・テイストの加わった楽曲、アコースティックを用いた楽曲など、彼らの中にまだ新鮮なアイディアが豊富に湧き上がっていることを感じられる作品だ。軸をしっかりと持ちつつも、様々な表現を盛り込んだ深みのあるアルバムは、バンドの現在の充実ぶりを窺わせる。
山本 真由【ライター推薦】
BETWEEN THE BURIED AND ME / 『Automata I』
GENRE:DEATH METAL
プログレッシヴ・デス・メタルの代表格が
原点回帰のヘヴィネスで攻める移籍後初アルバムをドロップ!
今やプログレッシヴ・デス・メタルを代表する存在となったBETWEEN THE BURIED AND MEによる“Sumerian Records”移籍第1弾作品。“Automata(機械人形)”をテーマにした2部作の前編に当たる今作『Automata I』は、前作での70年代プログレ・ロック回帰的アプローチから一転、初期のヘヴィネスとアグレッションが復活。「Yellow Eyes」では変幻自在のテクニカルなプレイが光り、クライマックスで待ち受ける「Blot」ではエモーショナルなヴォーカル・ラインとギター・フレーズの融合に“これぞBTBAM!”なカタルシスを存分に味わえる。トータル35分と(彼らにしては)コンパクトにまとまっており、BTBAMに対してどこかとっつきにくさを感じていた人にこそオススメしたい作品だ。
菅谷 透【ライター推薦】
KAMELOT / 『The Shadow Theory』
GENRE:POWER METAL
KAMELOTの美学を提示する
シンフォニック&ドラマチックな、メロディ際立つメタル・アルバム!
90年代初頭から独自のメロディック・メタルを提示し続けているKAMELOTの最新アルバムは、彼らの美学に触れることができる、シンフォニックでドラマチックな作品となった。激しいなかにも緩急があり、スピード感のあるパートもスローなパートも、きちんとメロディを引き立てるリズム隊。そして、その上を華麗に彩るギターやシンセの耽美な輝きと涙腺を刺激するコーラス。Tommy Karevik(Vo)の歌唱力も素晴らしく、特にバラード曲はそこだけ切り取ればメタル・アルバムであることを忘れてしまうような、まるでミュージカルのサントラのような仕上がりとなっているのだ。おじさん臭いパワー・メタルが苦手な方でもハマりそうな、ジャンルレスな魅力を持ったメロディが際立つアルバム。
山本 真由【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2018年04月23日 14:21