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パンチ・ブラザーズ(Punch Brothers)、ニュー・アルバム『All Ashore』

Punch Brothers

年々その評価が世界へと広がっている、超絶技巧派アメリカーナ・バンド、パンチ・ブラザーズ。その彼らの約3年振りとなるニュー・アルバムが完成した。しかもバンド初となるセルフ・プロデュースで!

新作『ALL ASHORE』は、大きな称賛を受けた、T Bone Burnettのプロデュースによる前作『THE PHOSPHORESCENT BLUES』に続く作品となる。その前作について、NPR(アメリカの公共ラジオネットワーク)は、“パンチ・ブラザーズは、デジタル時代における心の混乱や孤独を…自分たちにしか出せないサウンドで描いている”と評したが、今作においても彼らは、自分たちを取り巻く世界を理解しようと試みているのだ。

「このアルバムは、今日の、特に今日の政治社会情勢下における、真剣な交際についての沈思黙考だ」そう語るのは中心メンバーでもあるChris Thile。「僕たちは、完全なる思想みたいに説得力のあるものを作り出せたらいいなと思っている。この場合は、9楽章もしくは、9章の思考になるね。ただ何を意味しているのかは、幅広い捉え方が出来る、それを語る登場人物もね」彼はさらにそう続けた。

今作をレコーディングする為、パンチ・ブラザースは、前作『HE PHOSPHORESCENT BLUES』、そして2010年にリリースしたJon Brionプロデュースの『ANTIFOGMATIC』をレコーディングしたのと同じ、ハリウッドにあるUnited Recording Studios (以前はOcean Way Studioとして知られていた)に入った。Chris曰く、彼らはそのスタジオと確固たる関係を築けていると感じ、また“自信を与えてくれるレベルの、信頼と愛情”に導かれ、初めて自分たちでアルバムをプロデュースするにいたっという。

「これまで4作品を作る経験を経て、僕たちは自分たちが求めているものが分かってきたと感じていた。作っている中で、僕たちがどんな音を求めていたのか分かっていたし、またそれを実現させるためのヴィジョンも持っていたと思う――誰かに導いてもらうのではなくてね」Chrisはそう語り、さらに続ける。「前作の時に、T BoneとエンジニアのMike Piersantによって導かれた音世界に、また戻りたいと思ったんだ」

インディー・ロック、フォーク、ジャズ、ブルーグラス、そしてクラシックなど様々な音楽的影響と高度な演奏力に裏打ちされたユニークなサウンドでブルーグラス愛好家からインディー・ロック・ファン、そして自称音楽通まで実に幅広い層のリスナーを魅了してきているパンチ・ブラザース。Rolling Stoneが“彼らほど過去・現在・未来を巧みに融合させているものはいない”と評し、Washington Postが“その熱意と実験的精神で、パンチ・ブラザースはブルーグラスを次なる進化のステージへと誘っている。頭と心、その双方から同じようにインスピレーションを受けながら”と表現する彼らのサウンドは、今作で更なる高みへと到達した。5人の超絶技巧を持ったミュージシャンからなる、技巧と魂を繋ぐ音楽――そこにはブルーグラスもジャズもクラシックも超越した、パンチ・ブラザースの超進化型アメリカーナがあるのだ。

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2018年06月25日 17:40