Giovanni Mirabassi(ジョヴァンニ・ミラバッシ)、イタリアの抒情/美旋律が溢れる待望のトリオ作『Summer’s Gone』
1990年代半ばから頭角を現し、数々の来日公演もあり、日本でも高い人気を誇るジョヴァンニ・ミラバッシ、CAM JAZZでの第4弾。作品としては、ドイツのバウアー・スタジオでの録音作品『Live in Germany』以来、1年半ですが、トリオとしては、4年半あまり振りのリリースです。
また楽曲はアストル・ピアソラの楽曲M5をのぞいてすべてオリジナル。ジブリ・アニメの大ファンだと公言し、スタジオ・ジブリからもリスペクトを受ける存在であるだけに前作のようなジブリ曲集は企画ものに止まるものでは決してなく、もちろん魅力的ですが、このようなオリジナル楽曲をトリオで聴きたいと思っていた方も数多いはず。それだけに、いろいろな意味での待望の作品と言えます。
ベースにはジャンルカ・レンツィ、ドラムはルクミル・ペレスという長年活動を繰り広げるトリオによる演奏で、楽曲は、どの曲も叙情あふれるメロディが印象的なものばかり。同国の先輩ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィの影響も今なお薫らせながら、ブルース・フィーリングを抑えめにしたところは、やはりミラバッシならではです。
ヨーロピアンならではの詩的な世界は、美的メロディを愛するリスナーの心にすんなりと入る演奏。キャリア初期から一貫とした世界があります。
Giovanni Mirabassi『Summer’s Gone』
収録曲: 1. Requiem For N. F. 2. A Dirty Job 3. Le Voyage De Yui 4. Quasi Quasi 5. Ausencias 6. La Melodie Du Desastre 7. Impro 1 8. Summer’s Gone 9. My Corean Heart 10. Impro 2 11. Nana Nana Nana (777) 12. Valentina
メンバー: Giovanni Mirabassi(p), Gianluca Renzi(b), Lukmil Perez(ds)
掲載: 2018年11月19日 15:15