Jason Stein(ジェイソン・ステイン)とGreg Ward(グレッグ・ワード)のプロジェクト、Nature Work(ネイチャー・ワーク)
1976 年NY生まれ、バス・クラリネット奏者ジェイソン・ステインと、1982 年生まれのリード奏者グレッグ・ウォード。現在は、共にシカゴを足場に、演奏はもとより、コンポーザーとして、また強力なインプロヴァイザーとしても才気あふれる2奏者がフロントとなる強力作!2者はお互い旧知の仲で、10 年の間に様々なユニットで活動してきたのち、2016~18 年、マイク・リードのバンド・メンバーとして共にツアー。自分たちのグループを結成し、活動できる決定的な機会を求めるきっかけを探すことに相成ったとのこと。のち、ベースにブランフォード・マルサリスのバンド他、強靭な屋台骨をつくり、タイムキープはもちろん、求心力と牽引力をもつエリック・レヴィスを招くと、ステインは、ドラムに、レヴィスと同世代( 共に67年)、90年代のNYダウンタウン・シーンの鬼才として暴れまくったジム・ブラックを勧誘。まさに4つの強烈な個が集合したバンド“Natute Work”が誕生と相成った。
フロントの二人とリズムセクションは10 歳前後の違いがあるものの、話す音楽的言語は、同じ要素を共有。サウンドは、強力な個が、触発し合う理想的なバンドで、高いエネルギーと創造力を発散している。演奏力はもちろんのこと、気骨あふれるサウンドはAACM を原点とするシカゴ・ベースの音楽のスピリッツを継承するもので、骨太なもの。同時にポストロックと親和性をもつシカゴならでは、スウィング~アヴァンの振り幅の中にロックの要素も融合。絶妙なタイムキープも得意とするレヴィスに対して、変態的にスウィングするジム・ブラック、アレンジされたアンサンブルも見せながら、縦横無尽な即興演奏は、絶妙なバランス感覚と重量感を兼ね備えている。
グレッグ・ウォードは、昨年(2018 年)マカヤ・マクレイヴンの来日に同行した他、リンダ・オーのバンドの一角も占める存在。こんなグループ、生で日本でも見たいものです。
【収録曲】
1 The Shiver
2 Hem The Jewels
3 Porch Time
4 Zenith
5 Opter Fopter
6 Cryptic Ripple
7 Tah Dazzle
8 South Hempstead
9 Rise
Tracks 2, 3, 5, 8 written by Jason Stein
Tracks 1, 4, 6, 7, 9 written by Greg Ward
掲載: 2019年05月23日 16:00