ジョアン・ジルベルト(Joao Gilberto)が逝去。享年88歳
ボサノヴァの創始者と言われ、〈ボサノヴァの法王〉、〈ボサノヴァの神〉と称されていた伝説的シンガー/ギタリスト、ジョアン・ジルベルトがリオ・デ・ジャネイロの自宅にて死去した。享年88歳。
1931年ブラジルのバイーア州サルバドール生まれたジョアン・ジルベルトは、1958年に最初のボサノヴァ・ソングと言われている「想いあふれて」(作詞作曲:アントニオ・カルロス・ジョビン、ヴィニシウス・ヂ・モライス)、1962年に当時の妻アストラッド・ジルベルトとの「イパネマの娘」の他、数々の名曲を世に出し、アントニオ・カルロス・ジョビンらと共にボサノヴァ・ブームを巻き起こした。
1961年から1980年にかけては活動拠点をアメリカに移し、1964年テナー・サックス奏者のスタン・ゲッツと共演作『Getz/Gilberto』を発表し、翌1965年にグラミー賞で「最優秀アルバム賞」を受賞するなど、アメリカでのボサノヴァの普及にも貢献。
今年3月には2006年の来日公演の公式ライヴ映像『ジョアン・ジルベルト ライブ・イン・トーキョー』が上映された他、8月24日からはドキュメンタリー映画『ジョアン・ジルベルトを探して』の公開も決定している。