注目アイテム詳細

書籍『シティ・ソウル ディスクガイド』コンピCD第二弾『City Soul: Ahead – Today’s Soul, AOR & Blue Eyed Soul』発売 / 小渕晃氏が選ぶ2019年〈シティ・ソウル〉20タイトルを紹介

City Soul : Ahead - Today's Soul, AOR & Blue Eyed Soul

『City Soul : Ahead - Today's Soul, AOR & Blue Eyed Soul』

書籍『シティ・ソウル ディスクガイド』のコンセプトそのままに、特に音色とBPMにこだわり選んだ良曲を集めたコンピレーションCD『City Soul』、本作はその第2弾です。
第1弾『City Soul:Futures』同様にこの第2弾CDも、主に2010年代に発表された曲を集めました。日本ではシティ・ポップ、欧米ではAOR/ヨット・ロックと呼ばれるようなクロスオーヴァーなポップスが大人気となった2010年代は、世界中で、多様なバックグラウンドを持つ人たちにより良曲がつくられています。その中のごく一部でも知ってもらえればと、さまざまな国、地域から選んだ全17曲です。

■選曲・解説
小渕 晃 (元bmr編集長、シティ・ソウル)

 

【収録曲】
1. TIM CASHION : Shower Me With All Your Love
2. ANDRE SOLOMKO : Aquaplane
3. MIME : This Summer
4. SAMUEL PURDEY : Whatever I Do
5. AL SUNNY : Time To Decide
6. DANIEL MARCH : Nina
7. THE STEVE MCQUEENS : You Bring Me Up
8. SUCH : Before Dark
9. ANDYCOMPTON : All Of Me feat. Ladybird
10. BLUEPRINT BLUE : Heatwave
11. J.LAMOTTA すずめ : If You Wanna
12. THE DOGGETT BROTHERS : California Sunshine feat. Coco Malone
13. LEO SIDRAN : Your Secret's Safe With Me
14. EUGEN BOTOS FINALLY : Love For Real feat. Marcus Miller / Sheldon Reynolds
15. CAMERA SOUL : Summer Breeze
16. BACKMAN JOHANSON AND THE OTHERS : Cut And Paste
17. GEYSTER : At First Glance

 

line

書籍「シティ・ソウル ディスクガイド」(DU BOOKS刊)

「80sリヴァイヴァル~ブギー/ディスコ・ブーム」と、「国内のシティ・ポップ人気とも関連する、世界的なクロスオーヴァー・ポップス人気の高まり」。『シティ・ソウル ディスクガイド』は、いまの音楽シーンにおけるこの二大潮流を踏まえ、1970年代~2010年代のソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウルの名盤およそ600枚をあらためて紹介するディスクガイド本です。「シティ・ソウル」を、クロスオーヴァーな洗練されたポップ・ミュージックで、ヒップホップ以降も通じるある種のグルーヴを備えた作品とゆるやかに定義。音色とBPM(テンポ)にこだわって、いま聴いて心地いいと感じる名曲/名盤をセレクトしています。

■編著者
小渕 晃 (元bmr編集長、シティ・ソウル)

・著者
梶本 聡(ベイビー・レコーズ)
駒木野 稔(diskunion / Kissing Fish Records)
関 美彦(SUNDAY GIRLS)
高木 壮太(CAT BOYS / 井の頭レンジャーズ etc.)
高橋 一(思い出野郎Aチーム)
林 剛(R&Bジャーナリスト)
福田 直木(BLUE PEPPERS)

・インタヴュー・ゲスト
冨田 恵一(冨田ラボ)
クニモンド瀧口(流線形)
DJ JIN(RHYMESTER / breakthrough)
G.RINA

 

line

コンピ第一弾『City Soul: Futures – Today’s Soul, AOR & Blue Eyed Soul』

ヒップホップ以降、50年近くに及ぶシティ・ソウルの系譜を受け継ぐ、ソウル、AOR&ブルー・アイド・ソウルなどをクロスオーヴァーしながら"今"の音楽シーンにフィットするサウンドを余すところなく収録!1970~80年代から活躍し今なお音楽シーンを牽引するビッグネームから10年代以降の新世代アーティストまで、キャリアやスタイルを問わず"今"聴くべきアーティストの楽曲を厳選セレクション。

 

コンピCD第二弾 発売記念!小渕晃氏が選ぶ2019年〈シティ・ソウル〉20タイトル

マイケル・フォロワーによる、1982年のディスコ・ブギー好盤

Alfonzo / アルフォンゾ

・オススメ曲
Low Down
Don't Stop This Feeling

あの『Thriller』をマネたジャケットが目を引く、マイケル・ジャクソン・フォロワーによる秀作として一部で人気だったこのアルバム。ロスアンジェルス出身、アルフォンゾの1stは、モータウン他で活躍したプロデューサーのクレイ・マクマレイのもと、LAの一流セッションマンとつくりあげた楽しい一枚です。ボズ・スキャッグズ"Lowdown"のカヴァーが今ならイチ推し!

 

line

山下達郎さんも愛聴した、1981年のUKソウル人気名盤

Billy Ocean / ナイツ

・オススメ曲
Everlasting Love
Whatever Turns You On

山下達郎さんがこのアルバムへの愛を、日本盤LPの解説で語っていたことでも知られるUKソウルの古典。UKらしいメロディアスなソングライトで売れっ子だったKen Goldらと、ビリー本人が共作した曲の数々がとにかく粒ぞろい。めくるめくメロディ・展開に胸が熱くなる名曲”Everlasting Love”を始め、アーリー80sの曲づくりの術が堪能できる、AORファンも満足な一枚です。

 

line

LA新世代ジャズ重要人物による、グルーヴィ&ファンキーな快楽盤

Brandon Coleman / Resistance

・オススメ曲
Love
A Letter To My Buggers

サンダーキャットやカマシ・ワシントンらと新世代ジャズ・シーンを牽引するキーボーディストの2ndアルバム。難解さはゼロの、レイト70s~アーリー80sのクロスオーヴァーな音楽を現代の音像で改めて聴かせてくれる極上音盤です。必殺のブギー"All Around The World"や、AORなつくりの"A Letter To My Buggers"に、メロディアスな人気曲"Love"と好曲・名曲満載!

 

line

名人技のソングライト、アレンジに酔いしれるAORソウル大傑作

Byrne & Barnes / An Eye For An Eye

・オススメ曲
Never Gonna Stop Lovin' You
Love You Out Of Your Mind

AORソウルなソングライトではピカイチの、アメリカ南部の名人ロバート・バーン。1979年のソロ『Blame It On The Night』も、ブランドン・バーンズと組んだこのアルバムも、いつの時代もマニア人気の高い、聴けば聴くほど沁みる名盤です。ソングライトとアレンジの職人技が光る全11曲、全てが聴きどころですが、今ならシンセ・ベースが心地いい2曲を特にオススメ。

 

line

絶品グルーヴ満載の「ヒップホップなスティーリー・ダン」

Donald Fagen / Kamakiriad

・オススメ曲
Florida Room
Snowbound

AORの代名詞だったスティーリー・ダンの片割れによるソロ2nd。1st『The Nightfly』の人気に隠れがちですが、地元ニューヨークのヒップホップに触発されたと思わしき1993年の本作も、これ以上ないリズムの心地よさに酔いしれる唯一無二の名盤。ファットかつクリアな録音も素晴らしく、本当にこの盤でしか聴けないサウンド、グルーヴが詰まった名盤中の名盤です。

 

line

若きデイヴィッド・フォスターが手がけたAORソウルのお宝盤

Jaye P. Morgan / Jaye P. Morgan

・オススメ曲
I Fall In Love Everyday
Keepin' It To Myself

1950年代から活躍するシンガー/女優が、まだブレイク前だったD・フォスター、ジェイ・グレイドン、リー・リトナーらとつくったクロスオーヴァーな秀作。ほぼ自主制作でオリジナル盤はレアだったのに加え、収録曲のいくつかがバックトラックごと他の作品で盗用されたことも話題となり、長らくマニア垂涎の一枚でした。女性ヴォーカル・ファンに広くオススメします。

 

line

心地よい空気に包まれる、カリフォルニアのSSWによる人気盤

Jimmie Spheeris / ポート・オブ・ザ・ハート

・オススメ曲
Child From Nowhere
Sweet Separation

繊細なソングライトとソフトな歌声でミュージシャン仲間の間でも人気が高かった(ヴァレリー・カーター談)、カリフォルニア出身のSSW。1976年の4thは、チック・コリアやスタンリー・クラークの名演も聴ける、AOR/クロスオーヴァーのファンに最もオススメな一枚。凛としつつ柔らかなサウンドに包まれる名曲"Child From Nowhere"を始め、心地よさこの上なし。

 

line

トム・ミッシュの友人による、繰り返し聴きたくなる好アルバム

Jordan Rakei / Origin

・オススメ曲
Rolling Into One
Moda

友人であるトム・ミッシュと同じギター弾きのSSWによる、今の世界標準と言えるシティ・ソウルを聴かせてくれる2019年の3rd。これまでよりもメロディはポップになりつつ、ジェイムズ・ブレイクにも通じるようなサイケデリック・テイストがアクセントになる、中毒性の高いつくりにハマる好盤。一枚を通して何度も聴きたくなる、アルバムらしいつくりのアルバムです。

 

line

1981年のエイジアン・シティ・ポップ、知る人ぞ知る名盤

Latul / ラチュール

・オススメ曲
Goin' Downtown
Mysterious Feelings

日本に負けず劣らずのシティ・ポップ大国であるインドネシア出身で、オランダで活躍した才人の唯一のソロ・アルバム。シュガー・ベイブ「Down Town」と並べて聴きたいウキウキなメロディの"Goin' Downtown"や、メロウ・グルーヴの人気曲"Mysterious Feelings"を始め、インスト曲も含めクロスオーヴァーなシティ・ソウル名曲が並ぶ1981年の知る人ぞ知る名盤です。

 

line

80sディスコ・ブギー/90s R&Bリヴァイヴァルの代表的秀作

Midas Hutch / The Feels & The High

・オススメ曲
I Feel For You
I"ll Go There

オランダのDJ、FS Greenが別名義(ミッドナイト・スター1986年の名曲由来)で出した2018年の1stアルバムは、80sディスコ・ブギー/90s R&Bリヴァイヴァルのど真ん中を行く快作。ヴォコーダーも効いたメロウ極まるシンセ・ブギー"I Feel For You"や、泣きのメロディと女性Vo.が映える"I"ll Go There"など好曲揃いです。10代から60代まで楽しめる、今聴きたい一枚。

 

line

マイケル・フランクスの現代版は、LAの光と影を表す傑作

Mild High Club / Skiptracing

・オススメ曲
Skiptracing
Tesselation

LAのSSWにしてマルチ・プレイヤーが率いるユニットによる2016年の2nd。ニック・デカロやマイケル・フランクスといった先達の70s~80sの名盤をもとに、今のLAらしいサイケデリック・テイスト、ユルさを加えたシャレつつもストーンドな傑作です。どこかフランス~ヨーロッパ的な退廃美も漂う全11曲。高橋幸宏さんのファンにも聴いてみて欲しい一枚です。

 

line

大人になったネッド・ドヒニーが堪能できる隠れた好盤

Ned Doheny / ラヴ・ライク・アワーズ +2

・オススメ曲
Perish The Thought
Touched By Love

4th『Life  After Romance』と並んでこの5thアルバムは、40代になったネッドが青年期の終わりを情感たっぷりに歌った、人気作『Hard Candy』とはまた違う味わいに溢れる隠れた好盤。シンプルさを極めたバンド・サウンドは録音も含めて非常に上質で、ずっと聴いていたくなる心地よさ。そして、琴線に触れまくるソングライトはもちろん本作でも冴え渡っています。

 

line

再発見されたモータウン秘蔵のAORソウル好盤

Nolen & Crossley / アンビエンス

・オススメ曲
Nice To Have You Back
Face On The Photograph

70s~80sにモータウン他でソングライター/アレンジャーとして活躍したコンビによる、1982年の2nd。技能的なメロディやアレンジもAORソウルと呼ぶのにぴったりな、メロウ極まる"Nice To Have You Back"や、1stアルバム収録曲をよりドラマティックに再演した"Face On The Photograph"が今ならイチ推し。ディスコ・ブギーな数曲もウマいつくりに納得です。

 

line

今のNYを代表するソウル・バンドの、2019年の傑作

Phony PPL / モザイク

・オススメ曲
Either Way
Move Her Mind

ドラマーが伝説のヒップホップDJ、ジャジー・ジェイの息子ということでも注目を集める、今のNYを代表するソウル・バンドの2019年最新作。ここ50年のソウル・ミュージックをミックス、ウマ~く今の音楽として提示する術はピカイチ。絶品のメロディに耳を奪われる"Either Way"や、アンビエントな音像が心地いい”Move Her Mind”を始め、曲が粒揃いな傑作です。

 

line

ジャミロクアイ周辺から生まれた、AORリヴァイヴァルの代表作の一つ

Samuel Purdey / ミュージカリー・アドリフト

・オススメ曲
Lucky Radio
Whatever I Do

ジャミロクアイの初期ツアー・メンバーだったドラマーとギタリスト/ヴォーカリストが組んだユニット。1999年の唯一作はSuchmosのメンバーが推したこともあり人気作となっています。スティーリー・ダン諸作でも活躍したエリオット・ランドールのギター・ソロを随所でフィーチャー、ソングライトのウマさもあって、今や早すぎたAORリヴァイヴァルの代表作に。

 

line

メロウ・グルーヴの好曲が詰まった1978年の自主制作盤

Spaceark / スペースアーク・イズ

・オススメ曲
Take Her Out Dancing
Sexy Lady

1970年代にLAを拠点とした5人組の2nd。自主制作盤だったため知る人ぞ知る一枚でしたが、2010年代になって再発されると人気を集めました。人種も、音楽の趣味も違うメンバーが組んだことが奏功し、クロスオーヴァーな作風が魅力のAORソウル好盤になっています。爽やかな"Take Her Out Dancing"や、女声コーラス入りの"Sexy Lady"などメロウ・グルーヴの良曲揃い。

 

line

UKならではのヒネりが楽しいAORディスコ・ブギー名盤

Talc / Sit Down Think

・オススメ曲
Modern Sleep Over
Garden Of Dance

イギリスの音楽シーンで長く暗躍してきた二人が2006年に放った1stアルバム。スティーリー・ダンを始めとしたAORを、英国では特に人気のディスコ・ブギー要素も強めに再構築したような、ヒネりのあるポップ・ソウルがとても魅力的な人気の名盤です。ヴォコーダーも効いたSF調AOR"Modern Sleep Over"、楽しいディスコの"Garden Of Dance"など聴きもの多数。

 

line

メロウなウェストコースト・サウンドが詰まった00年代制作の好盤

Tim Cashion / ファインド・アス・オン・ザ・ダイアル

・オススメ曲
Shower Me With All Your Love
Find Us On The Dial

1993年からロバート・パーマーらのツアー・メンバーとして名を上げ、再結成したグランド・ファンク・レイルロードのメンバーとしても活躍したSSW、マルチ・プレイヤーの2nd。メロウ&爽快なAORソングの多い人気盤で、飛翔感溢れる名曲"Shower Me With All Your Love"や、メロディ・構成の妙で魅せる"Find Us On The Dial"など聴きどころ満載のオススメ盤です。

 

line

スウィートかつグルーヴィな「ガレージ・ソウル」の大人気作

Wee / ユー・キャン・フライ・オン・マイ・エアロプレーン

・オススメ曲
You Can Fly On My Aeroplane
Try Me

ソウル/ファンクのメッカのひとつ、オハイオを拠点とした人種混成クロスオーヴァー・バンドが1977年に残した唯一作。自主制作に近い、ローファイなサウンドの「ガレージ・ソウル」が得がたい魅力で、2008年に初再発されると世界中で人気沸騰となりました。スウィート&メロウなタイトル曲や、メロディアス&グルーヴィな"Try Me"を始め、味わい深い曲ばかりです。

 

line

1986年という過渡期ならではの魅力に溢れるフュージョン/ブギー好盤

Zenit / ストレート・アヘッド

・オススメ曲
Colours In My Head
Come On And Try

オーストリアのクロスオーヴァー/フュージョン・バンドが、全編で女性Vo.をフィーチャーした3rd。1986年リリースということで、さまざまな要素が入り混じったこの時期独特のスタイル、サウンドが魅力。同時期の日本のシティ・ポップ作品とも共通する味わいのユニークな好盤です。フュージョン感の強いディスコ・ブギー数曲など、DJ諸氏にもオススメしたい一枚。

タグ : City Soul

掲載: 2019年09月03日 12:06