Bibi Ahmed(ビビ・アフメッド)初のソロ・アルバム『アドガフ』
サハラ砂漠南部に位置する国ニジェールのトゥアレグ人バンド、グループ・イネラネは、マリのティナリウェンと並び砂漠系バンドの代表格に位置付けられてきました。そのグループ・イネラネのリーダーでヴォーカリスト/ギタリストのビビ・アフメッドが、ソロとして初めて発表したのがこのアルバムです。
ビビ・アハメッドは世界の中でもっとも危険な街のひとつといわれてるニジェール北部最大の都市アガデスの出身。彼はトゥアレグの出自で、ニジェールとマリの中央政府から不条理な弾圧を受けるようになると、その心は自然とレベル・ミュージックに惹きつけられるようになりました。そして“トゥアレグ・ブルースの父”として名高いアブラダー・アグ・ウムバドゥグからギターの演奏を伝授された彼は、後にトゥアレグの武装蜂起でリビアの難民キャンプに参加した経験を活かしてグループ・イネラネを結成し、反抗をテーマとしたバンド活動を開始しました。トゥアレグの言葉“タマシェック”と、ソリッドなディストーション・ギター、プリミティヴなパーカッションを武器に、反骨精神溢れるデザート・ロックを展開したグループ・イネラネは、これまで数枚のアルバムをSUBLIME FREQUENCIESから発表してきました。
そしてビビがソロとして発表した本作は、ドイツ・フランクフルトのLotte Lindenberg Studioにおいて制作。なんと全ての楽器を本人が演奏するという、まさに正真正銘のソロ・アルバムとなりました。ここでは男気のあるビビの歌声と、軽く歪ませたエレクトリック・ギター、そしてトゥアレグに伝わる伝統的なパーカッションを組み合わせたシンプルなサウンドが中心。ドローン音のように永続してかき鳴らされるギターと反復されるパーカッションのビート、そして決して張り上げず静かに吠えるビビのヴォーカルは、トランシーにリスナーをサイケデリックな砂漠サウンドの世界へと誘います。
グループ・イネラネの時とは異なるビビの静かなる反逆のメッセージが読み取れる本作。砂漠音楽ファンは是非とも期待してください!
日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください。
【収録曲】
1. Sef-Afrikia
2. Tel kal Tidit
3. Tamiditin Aicha
4. La Louma
5. Marhaba
6. La La La
7. I Fitalan
8. Tamiditin Janette
9. Lubia Taura
タグ : 世界の音楽
掲載: 2019年12月05日 12:00