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Tamikrest(タミクレスト)|"砂漠のブルース"を進化させる通算5作目のアルバム『Tamotait』

Tamikrest(タミクレスト)アルバム『Tamotait』

OKI(OKI DUB AINU BAND) 、坂田淳(東京月桃三味線)も参加!トゥアレグの新世代バンドが"砂漠のブルース"をさらに進化させた!

21世紀がはじまって間もなく20年。その間ワールド・ミュージックにおいてもっとも躍進したジャンルと言えば、何と言っても〈砂漠のブルース〉でした。そのシーンのパイオニアであるティナリウェンはもちろん、そんな彼らに影響を受けた〈砂漠のブルース新世代〉も続々と登場しています。そういった中でも最も注目を浴びているのがこのタミクレストです。すでに複数回来日を果たすなど、我が国においてもすでに大きな知名度を誇る彼らが、2017年の前作『キダル』(ライス INR-7115)以来となる新作を発表してくれました。

タミクレストは2006年、マリ北部の街キダルにて結成。メンバーの中心はトゥアレグと呼ばれるサハラ砂漠周辺で暮らす遊牧民で、キダルで闘争が勃発した際、リーダーでヴォーカル/リード・ギターのウスマン・アグ・モサが、武器を使わず音楽で抵抗しようと考え結成したのがその始まりでした。そして2008年に現Glitterbeatのオウナー、クリス・エックマンと出会い、彼のバンドのアルバムに参加する一方で、クリスのプロデュースで2010年に『山』(ライス INR-887)を録音しデビューを果たしました。続いて11年に『トゥマスティン』(同 INR-888)、13年に『シャトマ』(オルターポップ)をリリース、先輩のティナリウェンが作り出したサウンドをさらに発展させ、若々しさや力強さが宿った新鮮な砂漠のブルースを聴かせたこれらの作品で世界的な注目を集めました。さらに『キダル』をリリースした17年には初めての来日も果たし、日本のアフリカ音楽ファンに大きな衝撃を与えました。

通算5作目となった本作では、トゥアレグの人々を苦しめてきた紛争や人々の暮らしぶりなどを歌った"砂漠のブルース"のフォーマットを踏襲しつつ、さらに近年世界を股に掛けた活躍をみせる彼らならではのグローバルな視点も盛り込まれました。「Timtarin」という曲ではモロッコ人女性歌手ヒンディー・ザハラをフィーチャーし、魅力的なデュエットを披露。さらに「Tabsit」は2019年に来日した際に、トンコリ奏者のOKI(OKI DUB AINU BAND)と三味線奏者の坂田淳(東京月桃三味線)をゲストに招いて録音したトラック。砂漠のブルース、アイヌ音楽、日本音楽のコラボレーションというかつて無い試みをここで行っています。

たくさんのツアーを重ねバンドはより一層まとまり、結果これまでで最高のアンサンブルを聴かせてくれた本作。砂漠のブルースの新局面を告げる重要作と言えそうです。

国内仕様:日本語解説/帯付き


【収録曲】
1. Awnafin
2. Azawad
3. Amzagh
4. Amidinin Tad Adouniya
5. As Sastnan HiDJan
6. Timtarin
7. Tihoussay
8. Anha Achal Wad Namda
9. Tabsit

掲載: 2020年04月15日 18:17