Chico Pinheiro(シコ・ピニェイロ)|ブラジル出身のジャズ・ギタリスト/コンポーザーの10年振りのソロ名義アルバム『City Of Dreams』
2003年のデビュー以来、若き天才という名声をほしいままにしてきたブラジル出身/NYのジャズ・シーンで活躍するギタリスト/コンポーザー/シンガー、シコ・ピニェイロの、ソロ名義では10年振り4枚目となるアルバム『City Of Dreams』。
『City Of Dreams』は、シコの創造性あふれるコンポージングと、各プレイヤーのハイレヴェルな音楽性が高い次元で融合した充実作。エドゥ・ヒベイロ(Dr)、チアゴ・コスタ(Pf / Key)、ブルーノ・ミゴット(Bs)という長く活動を共にする凄腕ミュージシャン達と繰り広げる、ブラジル人ならではのまろやかでナチュラル、時に疾走する緩急の効いたグルーヴと、繊細なハーモニーを変幻自在に操るアンサンブルはまさに圧巻。さらに現代最高峰のサックス奏者と誰もが認めるクリス・ポッターが2曲で参加。アグレッシヴな演奏でアルバムに重要なアクセントを加えています。
シコならではのクリアで芯のあるエレキギターの音色で繰りだされるメロディアスで正確無比なフレージングは冴えわたり、マリア・ヒタなど多くのシンガーからファースト・コールされるチアゴ・コスタのピアノは控えめながら深みと広がりがあり、曲全体がふくよかなハーモニーに満たされます。ブルーノ・ミゴットのベースは滑らかに曲を彩り、要所でシコのギターを絡みつつ曲に効果的なアクセントを与えています。リズム・マスターとしてアンドレ・メマーリなど数々のアーティストから絶大な信頼を得るエドゥ・ヒベイロのドラミングは、ブラジル音楽の要素を持ったジャズ・ドラムとしては彼の右に出るものはいない、と思わせる素晴らしさ。
掲載: 2020年08月21日 16:17