Toots & The Maytals(トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズ)|約10年ぶりとなる新作スタジオ・アルバム『Got To Be Tough』
半世紀以上にもわたるキャリアを誇る、ジャマイカン・レジェンド、フレデリック“トゥーツ”ヒバート。彼が率いるトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズは、約10年ぶりとなる新作スタジオ・アルバムをレゲエの名門レーベル、TROJAN からリリースすることを発表した。
1968年に放ったヒット・シングル「Do The Reggay」から「レゲエ」という名称が生まれたと言われるように、一つのサウンドとジャンルを確立したトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズ。その後もメンバー・チェンジを幾度か行いながら、ジャマイカのレゲエ/スカ/ロックステディ・シーンで確固たる存在感を示してきた。その彼らの新作『GOT TO BE TOUGH』では、ブルースやソウル、R&Bにファンク、ジャズ、レゲエ、そして西アフリカのグリオ(歴史などの口頭伝承の伝承者)など、トゥーツ・ヒバートの中に流れるクリエイティヴなルーツを反映させながら、現在様々な試練を抱える地球でどう生き抜き、成長していくべきかを説いた作品である。
1960年代から自身の音楽を通じ、社会的、政治的なメッセージを常に伝えてきたトゥーツ。そのスピリットと姿勢は、21世紀の今でも少しも揺らいではいない。オフビートなレゲエ・リズムと切迫したスタッカートのコードが響くアルバムのタイトル・トラック「Got To Be Tough」は、そのトゥーツが長年抱いている社会的正義への関心を表現した曲である。若者が直面している悲惨な状況を歌いながらも、込められたメッセージは決して悲観的なものではない。“状況は困難なものかもしれない、ひどく辛いものかもしれない、しかしそれを乗り越えなければならない”――そう彼は、その独特なスモーキーで表現豊かな声で訴えるのだ。
アルバムではトゥーツ本人が、ホーンとプロデュースを手掛けているほか、ドラムスには同じくジャマイカン・レジェンドのスライ・ダンバー、ギターにはザック・スターキー、パーカッションにはシリル・ネヴィルが参加。またボブ・マーリーの「Three Little Birds」のカヴァーでは、ジギー・マーリーとのコラボレーションを披露している。
世界が”新たな生活様式“を模索し、各地で”Black Lives Matter”のムーヴメントが大きくなっている今、リリースされるトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズの約10年ぶりのニュー・アルバム。その音楽とメッセージに耳を傾けよ。
・輸入盤CD
・輸入盤LP
【収録曲】
01. Drop Off Head
02. Just Brutal
03. Got To Be Tough
04. Freedom Train
05. Warning Warning
06. Good Thing That You Call
07. Stand Accused
08. Three Little Birds (feat. Ziggy Marley)
09. Having a Party
10. Struggle
タグ : 世界の音楽
掲載: 2020年09月03日 17:35