Brian Bromberg(ブライアン・ブロンバーグ)|元気の出るスムース・ジャズ最新作『リトル・ドライヴィング・ミュージック』
ストレートアヘッド・ジャズの最先端を行くいっぽう、より親しみやすいスムース・ジャズの作り手としても知られるブライアン・ブロンバーグの、元気の出るスムース・ジャズ最新作。
世界中のミュージシャンたちと同様、コロナ禍で外に出る活動が大幅に制限される中、『セレブレート・ミー・ホーム:ザ・ホリデイ・セッションズ』、『ブロンバーグ・プレイズ・ヘンドリックス(2020 リミックス/リマスター)』に続く3枚目のアルバムとして発表される本作に満ちた底抜けに明るい前向きな雰囲気には、2012年に背骨の骨折という重症を負いながらも見事に復活したブライアンの不屈の精神も表れていると言えるでしょう。
ジャズ・ドラマーの父を持ち、19歳でジャズ・レジェンドのスタン・ゲッツに起用されて以来、トゥーツ・シールマンスからミシェル・ルグラン、シャーリー・ホーン、リー・リトナー、ジェフ・ローバーなど、様々なジャンルのアーティストのアルバムに参加し、日本のトップ・ドラマー神保彰とも共同プロジェクト〈BROMBO〉で3枚のアルバムを発表しているブライアンが、多くの引き出しから様々な要素を取り出してまとめあげた、盛りだくさんの作品になっています。
タワー・オヴ・パワーを思わせる力強いホーン・セクションとファンク・グルーヴのM1や、いっしょに口ずさめそうなメロディーで親しみを感じさせるM4、カタリナ・アンド・ザ・ウェイヴスの1985年のヒット曲をカヴァーしたM5、タンゴ風のメロウなラテン・バラッドのM7、ブルーグラスのテイストを盛り込んだM10など、作曲家・プロデューサーとしての手腕も存分に発揮されています。
ベーシストとしても、アップライト・ベースやエレクトリック・ベースはもちろん、ギターと同じ音域を持つピッコロ・ベースなどの特殊なベースを駆使するスタイルも健在で、ドライブの効いたグルーブからエキサイティングなソロ、エモーショナルなメロディーまで、様々なパートを受け持つ八面六臂の活躍ぶりは圧巻です。
豪華かつ多彩なゲスト・ミュージシャンも要注目で、サックスのデイヴ・コズやエヴェレット・ハープ、ギターのニック・コリオーネなどが参加。また、彼のアルバムとしては新鮮なサウンドと言えるクラリネットをアンドリュー・ネウ、アコーディオンをミッチ・フォアマンがそれぞれ担当しています。さらには、ドミニカ共和国の国立オーケストラのセレクト・メンバーによるストリングス・セクションも加わり、バラエティに富んだ飽きの来ない作品に仕上がっています。
輸入盤:国内流通仕様CD
輸入CD
収録曲 01. Froggy’s 02. Quarantine 03. That Cool Groovy Beatnik Jazz 04. Bado Boy! 05. Walking On Sunshine Feat. Dave Koz 06. Sag 5 (As In Sagittarius) 07. A Rainy Day In Paris 08. A Little Driving Music 09. Peace 10. Jedediah’S Gold! 11. The Sitting Room 12. Baton Rouge 13. Lullaby For Bado
掲載: 2021年04月16日 16:03