〈Tribe〉包括カタログ再発第2弾!ジャズ史に埋もれた珠玉の傑作を再び世に送るDEEP JAZZ REALITY最新作
レコード・ショップ Universoundsの尾川雄介監修による、ジャズ史に埋もれた珠玉の傑作を再び世に送るDEEP JAZZ REALITY最新作!
1970年のデトロイト。サックス奏者のウェンデル・ハリスンとトロンボーン奏者のフィル・ラネリンの2人によって設立された〈Tribe〉。演奏の場を求めて自主コンサートを企画したことを発端に、やがて音源制作、レーベル運営、コンサート・プロモーション、冊子の出版と活動を拡大し、地域文化の活性化を担う団体となっていった。1978年の活動休止までに、レコード・レーベルとしては9枚のアルバムと4枚のシングルをリリースした。鋭い感性と真摯な姿勢で紡がれる音楽。そこにはブラック・コンシャスネスが色濃く滲む一方、それぞれのミュージシャンが自身の活動のなかで得た同時代他ジャンルのエッセンスの発露もあり、シリアス一辺倒ではない“面白味”があって耳が惹き付けられる。また斬新にして緻密なサウンド・メイクも大きな魅力だ。決して劣化することなく、驚異的と言って良いほどに鮮度を保ち続けるその音楽性/サウンドは、時代とジャンルを越えて多くのリスナー、DJ、ミュージシャンを魅了し続けている。
2000年代にはビルド・アン・アークとの共演やカール・クレイグの呼びかけによる再結成が話題となり、2010年代以降も新たな世代との共演や旧音源の再発など話題が途切れることがない。レアグルーヴ~スピリチュアル・ジャズとしてはもちろん、ポスト・レアグルーヴから現代ジャズに至るまで、幅広いシーンで存在感を示すレーベルである。
今回の包括カタログ再発は尾川雄介が監修を担当。
〈Tribe〉包括カタログ再発第2弾
2021年7月21日(水)発売
監修: 尾川雄介
2021年最新デジタル・リマスタリング
新規解説、ボーナス・トラック付き
ウェンデル・ハリスン / フェアウェル・トゥ・ザ・ウェルフェア
【未発表アルバムが日本のみ世界初CD化】2020年代になってTribeの未発表アルバムが聴けるとは夢にも思わなかった。1975年に7インチでリリースされた「Farewell To The Welfare」を含む幻の作品がアルバムの形で発見されたのだ。Tribeファンクの真骨頂とも言えるタイトル曲(7インチとはミックス違い!)はもちろんのこと、後に再収録されるハリスンを代表するコンポジションである「Where Am I」や「Tons And Tons Of B.S.」などが、アルバム・コンセプションの中で鮮明な輪郭を持って迫ってくる。インディペンデント・ブラック・ジャズ史上、最大の発見である。
フィル・ラネリン/ザ・タイム・イズ・ナウ!
Tribeの創始者のひとりフィル・ラネリンの、単独名義としてはファースト・アルバムとなる作品。フリー・ジャズにも接近したでアブストラクトでダークなトーンのサウンドだが、鋭い時代感覚と通底するアフロセントリックな響きが、本作を芳醇なものにしている。艶やかな「Of Times Gone By」、エキゾチシズム漂う「Black Destiny」、端正でエモーショナルな「He The One We All Knew (Part 1)」と充実の内容だ。マスターテープから発掘された、テイク違いやロングヴァージョンなど3曲のボーナストラックを追加。
フィル・ラネリン/ヴァイブス・フロム・ザ・トライヴ:コンプリート・エディション
Tribeの創始者のひとり、フィル・ラネリン渾身の作品。2曲のモンスター・ジャズ・ファンク「Vibes From The Tribe」と「Sounds From The Village」は言わずもがな、デトロイトのアート・アンサンブル・オブ・シカゴとも称されたグループ、グリオ・ギャラクシーと共演した大作「He The One We All New」など、アフロセントリックかつソウルフルな姿勢に貫かれた傑作である。これぞ、Tribeサウンドの最終形にして最高峰。オリジナルのLPに忠実な音源に加え、マスターテープから発掘された、テイク違いやロングヴァージョンなどを追加した完全版。
ミックスト・バッグ/ミックスト・バッグズ・ファースト・アルバム
Tribeのカタログ中では異色の存在ながら、デトロイトのインディペンデントなジャズ・シーンの奥深さと幅広さを体現した本作。『Fresh Out』で知られるエディ・ラスが変名で参加しているほか、Strataでの活動で知られるロン・ブルックスやラリー・ノゼロといったミュージシャンも名を連ねている。ジャズ・ファンク、モーダル・ジャズ、ラテン・ジャズと多彩な内容だが、独特のミクスチュア感があるサウンドは一癖も二癖もあり聴き応え十二分。その大胆不敵なサウンドに魅了される。
ザ・リアル・シュービードゥ/レミニッシング
【世界初CD化】ザ・リアル・シュービー・ドゥーことレジナルド・J・フィールズはデトロイト出身のベーシスト。Tribeの諸作への参加のほか、サン・ラやファラオ・サンダースとの共演でも知られる。ファースト・アルバムとなる本作は、Tribeの後継レーベルWenhaからのリリース。「The Morning Sun」や「Reminiscing」など、ブラック・コンシャスネスとエキゾチシズムに彩られたサウンドは、スピリチュアル・ジャズとしてもレア・グルーヴとしても超一級。Tribe関連という枠を越えて高い評価と人気を得ている。
ダグ・ハモンド/フォークス
【世界初CD化】ダグ・ハモンドが自身で主宰するレーベル、Idibibからの第2弾は、アレックス・フォスター、セシル・マクビー、ヒューバート・イーヴス、バイヤード・ランカスター、アンジェラ・ボフィルら、ニューヨークを拠点に活動していた気鋭のミュージシャンを起用しての録音。爽快な「Pony Pone」、アフロセントリックな「DatʼN」、幻想的な「Concentric Dream」など、デュオ、トリオ、カルテットと曲により編成を変え、コンセプトを的確に形にしてゆく様は見事。ハモンドの才が遺憾なく発揮された快作である。
ダグ・ハモンド/スペーシズ
【世界初CD化】ダグ・ハモンドが自身で主宰するレーベル、Idibibからの第2弾は、アレックス・フォスター、セシル・マクビー、ヒューバート・イーヴス、バイヤード・ランカスター、アンジェラ・ボフィルら、ニューヨークを拠点に活動していた気鋭のミュージシャンを起用しての録音。爽快な「Pony Pone」、アフロセントリックな「DatʼN」、幻想的な「Concentric Dream」など、デュオ、トリオ、カルテットと曲により編成を変え、コンセプトを的確に形にしてゆく様は見事。ハモンドの才が遺憾なく発揮された快作である。
第1弾