Shamek Farrah(シャメク・ファラー)|レアグルーヴ~スピリチュアル・ジャズの金字塔『First Impressions』含む3作品復刻〈universounds presents DEEP JAZZ REALITY〉
レコード・ショップ Universoundsの尾川雄介監修による、ジャズ史に埋もれた珠玉の傑作を再び世に送るプロジェクト〈DEEP JAZZ REALITY〉!今回は、ニューヨークを拠点に活動したアルト・サックス奏者、シャメク・ファラーの3作品が復刻!
シャメク・ファラーは、10代半ばからラテン~ラテン・ジャズのバンドなどで本格的な活動をはじめ、ウィリー・コロン、リカルド・レイ、ケニー・ドーハム、ジョン・スタブルフィールド、ジョン・ベッシュ、J.R.ミッチェルらと共演を重ねた。1970年頃から自身のグループを率い、1980年までに3枚の作品を残す。ジャズ史的には決してメジャーと言える存在ではなかったが、『First Impressions』、『The World Of The Children』、『La Dee La La』が1990年代以降に“再発見”されることで一躍その名を知られ、高く評価されることとなる。スピリチュアル・ジャズ最高峰である『First Impressions』、より柔軟に紡いだ『The World Of The Children』、ピースフルでエモーショナルな『La Dee La La』と、それぞれが大きな意義を持つ傑作である。この度、国内では初となる3作品同時発売が実現。その全貌を改めてここに。
2021年最新デジタル・リマスタリング、監修・解説:尾川雄介、新規解説付き!
シャメク・ファラー/ファースト・インプレッション
ニューヨークを拠点に活動したアルト・サックス奏者、シャメク・ファラーのファースト・アルバム。聞き慣れない語感の名前、謎めいたジャケット、そしてヒプノティックなサウンド。ストラタ・イーストを象徴する1枚であり、即ち1970年代のインディペンデント・ブラック・ジャズを代表する1枚である本作。1990年代の再評価以降、その存在は特別なものであり続けている。タイトなグルーヴを下敷きに、不穏なピアノと漂うようなテーマが深い音像で響くタイトル曲「First Impressions」は、まさに究極。時代とジャンルを越えて多くの人を虜にしてきた。
シャメク・ファラー&ソネリウス・スミス/ザ・ワールド・オブ・ザ・チルドレン
シャメク・ファラーのセカンド・アルバムは朋友、ソネリアス・スミスとの双頭コンボでの録音。スミスはローランド・カークとの共演でも知られるピアニストで、本作では2曲の作曲を手掛けている。「People Puttin People Through Changes 」や「Juluis」といったハード・バップ・マナーの曲でもこのコンボの実力を窺い知れるが、やはり「First Impressions」を展開させたような「The World Of The Children」や「Conversation Piece」が真骨頂だろう。時折覗くラテン・テイストや美しい旋律には、続く作品『La Dee La La』への道筋も見えてきて興味深い。
シャメク・ファラー&フォークス/ラ・ディ・ラ・ラ
ストラタ・イーストからの2作品に続くサード・アルバム。前作までのスモール・コンボからは一転、複数のヴォーカル、打楽器、管楽器などを起用したラージ・アンサンブルでの録音である。ラテン~アフロ・キューバン・テイストを取り入れたサウンドはピースフルでエモーショナル。楽園的なヴォーカル曲「La Dee La La」、ストーミーで鮮やかな「Waiting For Marvin」、炸裂感と躍動感に満ちた「The White Lady」、繊細で美しい「And Along Came Ron Rahsaan」と、全曲が最高のクオリティ。芯の強さとしなやかさを兼ね備えた、一陣の風のような大名盤である。
〈Tribe〉包括カタログ再発第2弾 特集はコチラ
ロン・エヴァレット、〈DEEP JAZZ REALITY〉と〈JAZZMAN〉の共同リリースにより『The Glitter Of The City』が世界初CD化 特集はコチラ
Jazz Legends In Japan - 魅惑の日本制作作品 TRIO RECORDS 編 特集はコチラ
AKETA'S DISK(アケタズ・ディスク)初期12作品が復刻 特集はコチラ
日野皓正『ジャーニー・トゥ・エアー』他、和ジャズ傑作6アルバムが紙ジャケット化 特集はコチラ