年末年始特別版:タワー店長によるセレクト・アイテム〈マスターズチョイス〉年間ベスト編
2022年1月7日公開
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年末年始特別版!
今回は各マスターの2021年間ベストをご紹介!
ジャンル問わず本気で選出した至極の作品たちです!
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エミルー・ハリス、リンダ・ロンシュタット直系アメリカーナ4th。
Dori Freeman『Ten Thousand Roses』
前作サード『Every Single Star』も素晴らしかったドリー・フリーマンの4作目。エミルー・ハリス、リンダ・ロンシュタットをさらに通じる清涼を感じさせる歌声とヴィンテージなカントリ-/フォークの伝統を継承したシンプルなアコースティックバンドサウンドに、ほんのりロイ・オービソン的ロマンチックな味わいが香るのが絶妙なバランス!特に、(2)(6)(7)あたりのさりげなく印象に残るメロディ展開、フックの作り方に彼女のソングライティング才が垣間見え(アルバム通して粒ぞろい!)、ディオンも歌ったゴフィン/フィル・スペクターカヴァー(10)が、他自作曲と違和感なく溶け込むほど。(新宿店:村越)
新宿店:村越 辰哉
- 店舗名
- 新宿店
- 店長名
- 村越 辰哉
- 趣味
- ロックンロール探究
- 好きなジャンル
- ロックンロール
- 愛聴盤
- ALEX CHILTON『Cliches』
- NRBQ『At Yankee Stadium』
- 山口富士夫『アトモスフィア』
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偉大なるブルーノートに敬意を込めた新世代ジャズの最高峰!
Makaya McCraven『Deciphering The Message』
”ビート・サイエンティスト”の異名を持つドラマー/DJであるマカヤ・マクレイヴンのブルーノート第一弾!ブルーノート音源のサンプリングに、自身のドラム、ジェフ・パーカーのギターなど現代のアーティストの演奏を融合/再構築した、まるで過去と現代のアーティストたちのバーチャルセッションのような革新的傑作!オリジナルには敬意を表しつつ、現代版にアップデートされた名曲たちが輝きを放つ、新世代ジャズがネクストレベルに到達したことを思い知る完成度の高い1枚。(京都店:藤瀬)
京都店:藤瀬雅文
- 店舗名
- 京都店
- 店長名
- 藤瀬雅文
- 趣味
- おいしいお店探し、歴史探訪
- 好きなジャンル
- ほぼオールジャンル
- 愛聴盤
- The 1975『I Like It When You Sleep, For You Are So Beautiful Yet So Unaware of It』
- kiki vivi lily『vivid』
- Duke Ellington『Money Jungle』
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「Chin's Music」の傑作がアナログ再発!
鈴木良雄『MORNING PICTURE』
日本の大御所ジャズベーシスト=鈴木良雄の1984年リリースの傑作がアナログで再発。80年代のアンビエント~ニューエイジが流行していた当時、環境音楽の一つとしてリリース。本人には環境音楽として制作した意思はなかったものの、その叙景的なメロディーに否応なしに聴き手は想像力を掻き立てられます。今作は、ベース、ピアノ、シンセサイザーの全てをご本人が演奏。開放的なピアノの音色には一抹の不穏さも含まれており、ベーシストとしてだけではなく、ピアニストとしての彼の魅力にも引き込まれる一作。一音目の音色から好き。
広島店:加藤信喜
- 店舗名
- 広島店
- 店長名
- 加藤信喜
- 趣味
- 散歩/スパイスカレー/島巡り
- 好きなジャンル
- 静かな曲が好きになりました
- 愛聴盤
- Chilly Gonzales『Ivory Tower』
- 鈴木良雄『Morning Picture』
- ELLEGARDEN『DON'T TRUST ANYONE BUT US』
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並み居る強豪と比較しても抜群の完成度‼
Tyler, The Creator『Call Me If You Get Lost』
J. Cole、Migos他2021年も良作が多くリリースされたが、その中でも抜群の出来となったのがTyler, The Creatorの最新作。既に各方面でも高い評価を受け、また本人自身も最高傑作と言う程の完成度。BET Awardsでも披露された「LUMBERJACK」や「CORSO」含めバラエティーに富んだ作品はバランスが取れていると共に、エンターテイメントとしての完成度の高さも垣間見える傑作に仕上がっている (名古屋パルコ店:島崎)
名古屋パルコ店:島崎秀之
- 店舗名
- 名古屋パルコ店
- 店長名
- 島崎秀之
- 趣味
- サウナ巡り
- 好きなジャンル
- HIP HOP、R&B含むBLACK MUSIC
- 愛聴盤
- Common『A Beautiful Revolution Pt. 1』
- Big Sean『Detroit 2』
- Pete Rock『PETESTRUMENTALS 3』
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Infloプロデュース、ドラマティックなリトル・シムズ最高傑作
Little Simz『Sometimes I Might Be Introvert』
UKメインストリームにおいても注目のリトル・シムズの2021年ヒップホップシーンに爪痕を残した最新作。ここ最近の活発な活動から目が離せないSaultのインフローが前作に続きプロデュース。グライムやソウル、ファンク、レゲエ、アフロ・スウィングなど様々な要素を取り込み、前作以上にドラマティックでスケールの大きい大作的な仕上がり。インフローが創り上げるタイトでエッジの効いたビート、ヒリヒリとしたストリート感が全体を引き締める。 (福岡パルコ店:寺本)
福岡パルコ店:寺本 将巳
- 店舗名
- 福岡パルコ店
- 店長名
- 寺本 将巳
- 趣味
- 釣り/植物/ビール
- 好きなジャンル
- 60's~70's/HIPHOP/INDIES
- 愛聴盤
- The Kinks『Muswell Hillbillies』
- Nightmares On Wax『Shape The Future』
- Ryley Walker『Golden Sings That Have Been Sung』
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英国ロックの良心!傑作ファーストソロ作が30年以上の時を経てアナログ再発!!
Ronnie Lane『Ronnie Lane & The Band Slim Chance ? Anymore For Anymore (LP)(INTL/RM)』
60年代のモッズたち、そしてポール・ウェラーやミック・ジョーンズ(THE CLASH)らパンク世代も憧れた偉大なる英国の良心=ロニー・レイン!人気絶頂のFacessを離れ、気の合う仲間と鳴らした米ルーツ音楽への憧憬、そしてどこかジョージ・ハリスンを思わせる優しくも素朴な歌声…この度、1974年発表の初ソロアルバムが30年以上の時を経てアナログ盤で再発!年齢を重ね聴けば聴くほど心にジーンと染み入る我が心の1枚。(2)"Don't You Cry For Me"は本当に名曲!!(名古屋近鉄パッセ店:横山)
名古屋近鉄パッセ店:横山 大
- 店舗名
- 名古屋近鉄パッセ店
- 店長名
- 横山 大
- 趣味
- プロ野球 / 海外サッカー / 読書
- 好きなジャンル
- POP/ROCK、SOUL/CLUB/RAP、邦楽
- 愛聴盤
- George Harrison『All Things Must Pass』
- Beastie Boys『Check Your Head』
- THE GROOVERS『SETZNA』
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米国を代表するシンガーソングライター、エイミー・マンの10作目。間違いないです。
Aimee Mann『Queens of the Summer Hotel』
映画「17歳のカルテ」の原作としても有名な、米国の作家スザンナ・ケイセンの自伝的作品「Girl, Interrupted」の舞台版の音楽を制作していたエイミー・マン。残念ながら、このコロナ禍で舞台版は中止になってしまったものの、彼女はそのまま楽曲を創り続け、この新作が完成。盟友プロデューサー、ポール・ブライアンが手掛けるストリングス、ピアノ等を中心にした室内楽的アレンジに、ストーリーを紡いでいく彼女のビタースウィートな歌声が絡むと様々な感情を湧きあがり、その世界観に没入してしまう1枚。その魅力は映画「マグノリア」の時代から、衰えるどころか更なる深化を感じる傑作。オススメです。
吉祥寺店:狩野 卓永
- 店舗名
- 吉祥寺店
- 店長名
- 狩野 卓永
- 趣味
- 飲酒
- 好きなジャンル
- ROCK
- 愛聴盤
- WILCO『BEING THERE』
- THE BAND『南十字星』
- Van Morrison『魂の道のり』
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各界の才能が集結!ドラマもサントラも2021年を象徴する多様さ!
坂東祐大『Towako's Diary - from "大豆田とわ子と三人の元夫"』
坂元裕二脚本のドラマ自体も独創的な作風から2021年を象徴していましたが、米津玄師のアレンジほかですでに活躍していた坂東祐大の才能がこれほどまでにポップに突出したこのアルバムは、サントラの域を超えています。物語のクライマックスで流れる「All The Same」 にグレッチェン・パーラト、BIGYUKIが参加しているほか、各所で活躍する石若駿も参加。主役級の聴きごたえが全曲にあり、室内楽としても成立しますし、サンプリングにも抜群の楽曲たちもたくさん!(アリオモール蘇我店:滝野)
アリオモール蘇我店:滝野多朗
- 店舗名
- アリオモール蘇我店
- 店長名
- 滝野多朗
- 趣味
- アート鑑賞/自然派ワイン
- 好きなジャンル
- J-INDIES/ローファイ/変拍子
- 愛聴盤
- たま『汽車には誰も乗っていない 』
- くるり『ファンデリア』
- Tom Waits『The Heart of Saturday Night』
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あのビートを担ったベーシストが遂に!
Pino Palladino/Blake Mills『Notes With Attachments』
ディアンジェロ『voodoo』のあのビートを担ったソウルクエリアンズのベーシスト、ピノ・パラディーノが本作の主役。それだけでも2021年のマイベストに決定ですが、ブレイク・ミルズ、サム・ゲンデル、クリス・デイブなど参加メンバーからもわかる通り、ジャズをベースにジャンル横断の全8曲は一秒たりとも聞き逃せない充実の内容。本作の裏番長とも言えるプロデュースも担当のブレイク・ミルズ、いい仕事してます。(金沢フォーラス店:米山)
金沢フォーラス店:米山 大紀
- 店舗名
- 金沢フォーラス店
- 店長名
- 米山 大紀
- 趣味
- 音楽鑑賞、日本酒
- 好きなジャンル
- ワールド・ミュージック、ハードコア・パンク
- 愛聴盤
- Los Crudos『Las Injusticias Caen Como Pesadillas(7")』
- Van Dyke Parks『Discover America』
- 早川義夫+佐久間正英+HONZI『I LOVE HONZI バイオリニストHONZIに捧ぐ』
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シティ・ポップとは何?ニュー・ミュージックとは何?と考えさせられる一枚
大久保一久『IN MY LIFE』
まだ暑い9月に飛び込んできたの訃報。71歳とあまりにも早すぎる報せに戸惑った。本作は風の活動休止の翌年、1979年に発表されたファースト・ソロ・アルバム。フォークからニュー・ミュージックになだらかに移行していった70年代後期の空気、それが感じられる一枚。ソフィスティケイテッドという状態が正であった80年代のトーキョーに突入する直前、そこに生きる人間の持つ泥臭さが消え行ってないところがいい。このちょうどよさ、なんとなくキンモクセイっぽさを感じるよね。(オンライン 奥田)
オンライン:奥田 賢悟
- 店舗名
- オンライン
- 名前
- 奥田 賢悟
- 趣味
- 調べもの
- 好きなジャンル
- J-POP
- 愛聴盤
- 近田春夫 & ハルヲフォン『電撃的東京』
- 電気グルーヴ『A』
- フィッシュマンズ『LONG SEASON』
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US天才パンク職人によるリアル・ポップパンク
Mikey Erg『Mikey Erg』
THE ERGS!, WORRIERS, The Dopamines, etc... 数多のバンドで活動するUSニュージャージーのマルチプレイヤー:Mikey Ergによる、往年のTHE ERGS!サウンド炸裂な原点回帰のソロ3作目。1曲目から疾走感溢れ、天才マイキーのメロディセンスを堪能できる極上のポップパンク・アルバム。GREEN DAYのファースト収録曲"Going to Pasalacqua"カバー(8)も最高。ジャケはThe Clashのパロディだけど、マイキーだから誰も文句は言わないでしょうw (商品本部:本田)
商品本部:本田 良
- 店舗名
- 商品本部
- 名前
- 本田 良
- 趣味
- ワイン
- 好きなジャンル
- PUNK/ALTERNATIVE
- 愛聴盤
- SOLT&VPO『R.STRAUSS:ELEKTRA』
- BERNSTEIN&BPO『MAHLER:SYMPHONY NO.9』
- SINATRA&BASIE『IT MIGHT AS WELL BE SWING』
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タグ : マスターズチョイス
掲載: 2022年01月07日 12:00