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小野伸二|書籍『GIFTED』12月6日発売!天才と呼ばれ続けた男の光と影

小野伸二

誤解を恐れずに言えば、『点はいつでも取れる』とも思っています。でも、だからといって『自分が優れている』という感覚は微塵もありませんでした。



44歳、小野伸二が決断をした。
プロサッカー選手からの引退を発表した。

小野伸二と言えば、「天才」と表現されることが多い。
繊細なボールタッチに、華麗なトラップ、受け手に優しいスルーパス。
「楽しむ」ことをテーマに、彼はプロサッカー人生を全うしたが、度重なるケガにも苦しんだ選手生活でもあった。
知られざる小野伸二を余すところなく書ききった初の自著となる。

小学校低学年のときに、友だちのサッカーの練習についていった。
そこでサッカー少年団に入るという決断をするのだが、月謝が2000円だった。
小野少年はそこで逡巡した。「親に言ったら、ダメっていうだろうな」。
10人兄弟という家庭環境のなかで育った小野は、生活には苦労はなかったが習い事をする余裕はなかった。
しかし、「入ってしまえ!」と入団申込書を自筆で書いて持っていった。

小野は言う。
「僕の拙い字を見た当時の小野コーチという同姓の方が自宅に来てくれて、この子にサッカーをやらせてあげてください。月謝やかかるお金はわたしが負担をします、と言ってくれたんです」

幼少のころから、様々な人に支えられて、日本を代表するサッカー選手になった。

「つくづく人との出会いに恵まれたサッカー人生だったと思います。そこから生まれた感謝の思いと、みんなが人生を楽しんでほしいという願い。この2つが僕という人間を構成しています。年齢が上がるにつれて『天才』と言われることがよくありました。サッカーに関して、他の選手と違うところが見えていたり、出来るプレーが多いと思うことはあります。誤解を恐れずに言えば、『点はいつでも取れる』とも思っています。でも、だからといって『自分が優れている』という感覚は微塵もありませんでした。人に生かされて、支えられてきた半生でした」


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タグ : 書籍

掲載: 2023年10月05日 11:00