生身で宇宙に出るとどうなる?アニメ『Dr.STONE』最終章が楽しみな人におすすめの科学入門書
2025年1月から放送が始まるアニメ『Dr.STONE(ドクターストーン)』第4期。「科学の力」を描いた人気タイトルもいよいよ最終章を迎えることになるが、本作を通じて科学そのものに興味が出てきた人も多いのではないだろうか。
●科学の好奇心を刺激する「学校では教えてくれないヤバい科学図鑑」
『Dr.STONE』は謎の現象によって、全人類が一瞬で石化してしまった世界が舞台。石化から数千年後に目覚めた天才高校生・千空たちを中心に、科学の力を駆使して文明の復活を試みるSFサバイバル冒険譚だ。
作中では炭酸カルシウムやあまり聞き馴染みのない「ナイタール液」、さらには火薬や鉄、発電機なども主人公たちが発明していく。作品には科学監修も入っており、少年誌とは思えないリアルな描写によって「文明の進化を追体験できる」と評判を呼ぶことになった。
舞台が宇宙まで広がる「Dr.STONE」は、科学をテーマとしたアドベンチャー作品としても評価が高い。アニメ最終章では千空たちの前に立ちはだかるDr.ゼノやスタンリー・スナイダーが登場し、それぞれ野島健児と遊佐浩二が声優を務めることでも注目されている。
そんな「Dr.STONE」をきっかけに科学をより深く知りたくなった人には、「学校では教えてくれないヤバい科学図鑑」をおすすめしたい。本書はYouTubeチャンネル『るーいのゆっくり科学』のるーいが執筆した科学入門書。監修には科学教育の第一人者・左巻健男が携わっており、子どもから大人まで楽しめる1冊となっている。
扱うテーマは生物や宇宙、物理現象など幅広く、「もしも生身で宇宙に放り出されたら?」といった誰しも一度は考えるような疑問が盛り込まれている。他にも「なぜ爆薬は一瞬で爆発するのか?」「ミイラはなぜ何千年も腐らないのか?」といった疑問に対する回答がイラストつきで解説されているため、文字だけではイメージしづらい内容も頭に入ってきやすい。
ちなみに、生身で宇宙に放り出されると約90秒で窒息死を迎えるという。SF作品の影響で体が破裂したり凍りついてしまうようなイメージを持つかもしれないが、実際は肺の空気が膨らんで宇宙に出てしまい、口や鼻を押えても耳など他の穴から流失してしまうそうだ。
「Dr.STONE」のように科学を冒険の道具として描く作品が好きな人にとって、本書は科学の可能性をさらに広げてくれる存在になるはず。アニメ最終章を迎える前に、まずは「学校では教えてくれないヤバい科学図鑑」を手に取ってみてはいかがだろうか。
掲載: 2024年12月06日 12:00