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第3回 ─ 玲葉奈&関口和之が提案する音楽と旅の楽しみ方

フリーダムを求めて世界中を旅する玲葉奈。 ウクレレ片手にサザンの名曲を世界旅行へ連れ出した関口和之。 そんな2人による音楽旅行への誘い

連載
360°
公開
2001/11/15   16:00
更新
2002/09/04   15:39
ソース
『bounce』 227号(2001/11/25)
テキスト
文/桑原 シロー

期待どおりの大ヒット。『World Hits!? of Southern All Stars』に、日本中が揺れたという知らせは、ここ最近でもっともピースフルな出来事だった。今回は関口和之と収録曲“HOTEL PACIFIC”で美声を聞かせた玲葉奈という、達人による旅談話です。その前に、アルバム・ジャケットのお話を少し。これはフィル・スペクター『Rare Masters Vol.2』のパロディー? いやオマージュ? ああ麗しのハリウッド・ポップス。なるほど、めくるめくフィクションの入り口としてこの引用は非常に効果的。ゴージャスな世界旅行のイメージを喚起してくれるのです。

関口 フィル・スペクターに気付いてくれた人は初めてだなぁ(笑)。昔ね、友達がアメリカにサザンのアルバムもっていって聴いたら、あんまりフィットしなかったって言っててね(笑)。やはり日本で聴く音楽なのかな?って思ったりしてちょっとショックだったんだ。それがこのアルバムの企画につながってるのかもしれない(笑)。きっとサザンが好きな人だったら、旅先でサザンのメロディーが流れる瞬間ってあると思うんですよ。そんなとき、その土地の演奏で鳴ってたらいいな、って妄想が働いて……。

玲葉奈 言うことが違うなぁ(一同爆笑)。やっぱり好きな音楽を聴きたいと思ったら、どんなところにでも持っていくし、私はジャマイカにハウリン・ウルフだって持っていける(笑)。いろんな場所でいろんな聴き方をして、違った気持ちになれるのはいいことですよね

──旅先には楽器を持っていきます?

関口 ウクレレを必ず持っていきます。楽器がないと寂しいんですよ。<弾きたい!>っていうんじゃないんですけどね。ふとした時に音が欲しくなって……。

玲葉奈 つねに私は帰りの荷物が多くなるから(笑)。歌で簡単なセッションをしています

──ズバリ! 旅の醍醐味とは?

玲葉奈 面倒くさい手続きをして、飛行機に乗って、やっと目的の国の空港に着いたときの感動はやっぱりスゴイ。

関口 空港はその国の匂いに満ちているよね。

玲葉奈 そうそう! <これが憧れの国の匂い!!>っていう感動。音楽もそうですね。いろんな国の匂いを吸収してる。

──結局、旅とは、そんな非日常感を味わうものなのでしょうか?

玲葉奈 スペシャルなものって感じでもないんですよ。旅をする感じと人生を歩く感じは似ているし。でも、なにがスゴイって、 空を飛んで行くんですよ! 違う国へ!

関口 (笑)普段と旅先での生活に隔たりはないですね。フラっと出かけた外国のその街が気に入って、もしここに住みついちゃったらどうなるんだろ? って想像することはよくある。それがすごくスリルなんです。

……と、話を訊きつつ<おそらく<この二人の歩調は非常に似ているんだろうな>などと妄想していたのであった。

関口和之(サザンオールスターズ)

 サザンオールスターズのベーシスト。バンドはもちろんのこと、エッセイ、小説、ゲーム音楽制作など、個人でのアーティスト活動も多岐におよぶ。とりわけウクレレに関する造詣は深く、これまでも『ウクレレカレンダー』『口笛とウクレレ』という2枚のアルバムを発表している。 2001年10月24日には関口和之&砂山オールスターズとしてアルバム『World Hits!? of Southern All Stars』(TAISHITA)をリリースした。当作品は彼のウクレレ演奏を軸に、世界各地に溢れる音楽のエッセンスを消化させ、サザンオールスターズの名曲をカヴァーするというコンセプト作品。本作1枚で、世界旅行が楽しめるという仕掛けになっている。

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