国を問わず、形式を問わず、世界中から選りすぐった良質なヒップホップ・ミュージックを送り出してきた信頼のブランド〈MICLIFE〉。2004年に新展開を迎えたレーベルの歩みを振り返ってみよう!
さまざまな良作でひしめく海外のインディー・ヒップホップ・シーン。しかしながら、インディー/ローカル流通の作品にはまだまだ日本で入手困難なものも多い。そんななか、良質な海外インディー作品を幅広いリスナーに向けて紹介しているレーベルが、このMICLIFEだ。
「90年代後半のインディー・ムーヴメントがあった時、その拡がりってアナログを熱心に買ってる人たちに限られてたでしょ? レコ屋ではLPが大爆発してても、CDショップにはCDがないとか……それで、無名でも良い音楽/アーティストはもっといろんな人に紹介したい!って思ったんですよ」。
そう語るのは、現在MICLIFEの代表を務めるツヅラップ。彼はレーベルの名前が用いられる以前からバッドニュースのA&Rとして制作を手掛けてきた。その最初が、2000年にリリースされたUK発サンのレーベル・コンピ『Year One』だ。同作のヒットを受けて、ツヅラップはアシェル&ブルー・ブラックやファンキーDLなど確実にヒップホップ好きのツボを押さえる作品の日本リリースを実現させていく。特にジャズ・レコード風の新装ジャケで登場したDLの全作リイシューは秀逸だった。そして、2002年よりバッドニュース内のヒップホップ・レーベルとしてMICLIFEが立ち上がっている。7ヘッズやショウダウンといった世界中のレーベル、さらにはミッションや3582、エレクトリックなどを日本に〈紹介〉した功績は大きい。
「常にフレッシュな音源を紹介するってのと、挑戦するっていうのがMICLIFEのテーマなんで、気付いたらリリースのほとんどがファースト・アルバムだったり……それはMICLIFEの個性かな。イキのいい新人は勢いがあって色もついてないし、アーティストの成功過程をいっしょに喜べるのが格別だし。それに、ウチがやらなきゃ誰がやるんだっていつも勝手に思い込んでるんで(笑)」。
そして、今年からMICLIFEは新たに完全なインディー・レーベルとして始動したばかり。そんな節目を祝って、初のレーベル・コンピ『MICLIFE』が登場した。
「活動を新たにしていくにあたって、過去と現在、未来を繋ぐコンピを作ろうっていうのが基本コンセプトで。MICLIFEの作品に初めて接する人には名刺代わりであり、応援してくれてきた人たちには、クラシックスの数々を再確認して新たな発見もしてもらう、ってことっすね。今後のリリースにも繋がるように考えられた選曲で、さまざまなきっかけが断片的に用意されているのを嗅ぎ取ってもらえたら嬉しいですね」。
現在、すでに話題のタイム・マシーン、オセロ&ヒプノティックス……とフレッシュな面々のリリースを控え、さらにはミックステープや12インチ・シングル展開も続けていくという。その動向は今後も要チェックだ。(出嶌孝次)