経験が生み出した情熱と成熟の一枚
ジャズのスタンダード・ナンバー“I'll Close My Eyes”のカヴァーで幕を開ける、93年8月リリースのセカンド・アルバム『ウェイルン・スカルム』(ソニー)。前作のような荒々しい前のめり感はないのだが、音と音の隙間にある空間を表現しようとする緊張感溢れる演奏からは、前作を凌ぐ熱量が感じられる。それはこの時期、スカタライツやプリンス・バスターなど真にオリジナルなミュージシャンたちとの共演を重ねて肌で体得した質感を、彼らなりに昇華した証だろう。
「前作と違い〈スカ〉というものに対して力みがなくなり、いい感じでゆるく考えられたこともあり、ポップな感じでスカを知らない人にも聴きやすいものになりました」