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第40回 ─ RAY CHARLES

連載
NEW OPUSコラム
公開
2005/11/10   18:00
ソース
『bounce』 270号(2005/10/25)
テキスト
文/林 剛

その死から1年あまり……いまなお世界を魅了するレイ・チャールズからの贈り物が到着

 昨年6月の他界後も何かと話題の絶えないレイ・チャールズ。ジェイミー・フォックスが主演を務めた映画「Ray/レイ」の大ヒットも影響してか、ライヴ映像などを収めたDVDなどが各社から散発的にリリースされ、先日はアトランティックの全音源(初出も含む)を集めたボックス『Pure Genius: The Complete Atlantic Recordings(1952-1959)』も登場するなど、遺産の発掘も急ピッチで進行中だ。一方、現役アーティストによる追悼パフォーマンスもさまざまなメディアを通じて発信されており、レイの追悼ライヴの模様を収めたDVD「Genius:A Night For Ray Charles」も話題になった。そして同ライヴの出演者であるノラ・ジョーンズやエルトン・ジョンはレイの遺作デュエット・アルバム『Genius Loves Company』にも参加し、同作は今年2月のグラミー賞で8部門を獲得。同賞授賞式ではカニエ・ウェストらがレイに捧げるパフォーマンスを披露し、カニエは自身の“Gold Digger”でもジェイミー・フォックスにレイの歌真似をさせるなど、天国に行ったレイの魂を地上に降臨させるかのような、そんな動きも出てきている。

  と、そんななか、古巣のアトランティック(編纂はライノ)からリリースされたのが、遺作第2弾とも言えるデュエット・アルバム『Genius & Friends』。プロデュースには前デュエット盤も手掛けたフィル・ラモーンを中心に、ナラダ・マイケル・ウォルデンらが関わり、共演相手にはアンジー・ストーンやジョージ・マイケル、また追悼パフォーマンスを行ったメアリーJ・ブライジやアリシア・キーズらも抜擢されている。レイのヴォーカルは98年頃の録音らしいが、ロバータ・フラックの名曲で共演したリーラ・ジェイムスや鍵盤弾きの後輩にあたるジョン・レジェンドら〈新人〉の起用を考えると、後から声を被せた擬似デュエットもあるはずだし、実際にルーベン・スタッダードがゴスペル・クワイアを従えて客演した“Imagine”は、97年に話題になったジョン・レノン曲カヴァーのリミックス的改編曲だったりする。なお、遺作2枚の両方に参加しているのはグラディス・ナイトとウィリー・ネルソン。ウィリーとの共演曲は91年のライヴ音源だが、それ以前にウィリーが参加した85年のデュエット・アルバム『Friendship』もリイシューされたばかりだ。
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