俺たちの流線形のハートに火を点けるのは、いつもマッチだった……

2006年1月1日にリリースされる近藤真彦の限定ボックス・セット『マッチ箱』(ソニー)
そうだよ。僕は、いや俺は〈マッチ派〉だったし、いまもそうだ。マッチ=近藤真彦は、80年のデビュー・シングル“スニーカーぶる~す”(オリコン史上初の新人による初登場1位!)以来、常にスターの光を放ち、レースの世界に足を踏み入れてからもその存在感は失われていない。ズバ抜けた歌唱力があるわけではないが、恋とバイクと涙とロックで出来上がった“ハイティーン・ブギ”(82年)のような世界は彼が歌うことでしか完成されなかったし、デビュー25周年を記念するシングル43枚組(!!)のボックス・セット『マッチ箱』には、そんな珠玉の名唱がギッシリ詰まっている。大人路線にシフトした“愚か者”(87年)、真島昌利のペンによる“アンダルシアに憧れて”(89年)、90年代を代表するヒット“ミッドナイト・シャッフル”(96年)など、どの時代もマッチにしか歌えない歌を歌っているのが凄い。
それに続いて、トリビュート盤『MATCHY TRIBUTE』も登場する。東山紀之らジャニーズの後輩によるアンダルシアユニットを筆頭に、スクービードゥーの男気溢れる“スニーカーぶる~す”、綾小路翔(氣志團)のド真ん中な“ケジメなさい”、マーティ・フリードマンらによる〈ヘビメタさん〉な“愚か者”など、多彩な顔ぶれによる個性的な解釈がマッチの世界へと誘ってくれる。注目しておきたい一枚だ。