バンドとオーディエンスとの親密で緊密な距離感を体感しよう!!

福岡の由緒正しき造り酒屋〈博多百年蔵〉にて行われたライヴを完全収録した、クラムボンのライヴ・アルバム『3 peace ~live at 百年蔵~』。本作からはライヴ・バンドとして逞しさがぐっと増した彼らの姿のみならず、ステージ上の演奏を〈これでもか!〉とばかり目一杯楽しむお客さんたちの様子までもがハッキリと浮かび上がってくる。そう、このアルバムのキモになっているのは、原田郁子いわく「愛情がぐるんぐるんになっちゃってる」ような状況下で繰り広げられる、客席とステージとの交歓に他ならない。200人も入ればいっぱいになってしまう小規模の会場だけに、「愛してる!」やら「たまんねー!」やら、客席からの声援(およびヤジ)も丸聞こえ。至近距離から愛の礫を投げ掛けられたステージ上の3人も、グッド・パフォーマンスでそれに応える。すると、ふたたび客席からは熱い声援や快哉の声が投げ掛けられ、それに応えて3人も……といった具合に、両者の素晴らしいラリーが延々と繰り返される、至福の2時間13分40秒。作品全体に漂う得も言われぬ臨場感は、ライヴでの必要悪ともいえるミスやハプニングといった〈夾雑物〉をあえて取り除いていないからこその賜物だと思う。