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第138回 ─ Antibalas

連載
NEW OPUSコラム
公開
2007/04/26   19:00
ソース
『bounce』 286号(2007/4/25)
テキスト
文/坂口 修一郎

NYのアフロビート・バンドが、ポスト・ロック的アプローチで最先端サウンドを創造!!

 NYはブルックリンをベースに活動するアンティバラスは、フェラ・クティのアフリカ'70やエディ・パルミエリのハーレム・リヴァー・ドライヴなどから強く影響を受けたアフロ・ファンク・バンドだ。98年に活動を開始した彼らは、2000年にニンジャ・チューンから衝撃のデビューを飾った後、2004年には3作目『Who Is This America?』をローパドープより発表し、高い評価を得た。多民族から構成された11~14人のメンバーが叩き出すサウンドと政治的メッセージは、スペイン語で〈防弾〉を意味するバンド名に相応しい強靭なもので、フェラの遺伝子の継承者として世界各地のフェスティヴァルでも圧倒的な支持を集めている。そして今年、待望の新作『Security』はプロデューサーにトータスのジョン・マッケンタイアを迎え、レーベルも先鋭的な作品で知られるアンタイからリリース。ある種変化球的とも言えるこのキャスティングが見事に功を奏し、本作はダブや音響派的なアプローチをも採り入れた、〈ポスト・ロックmeetsアフロビート〉とも言うべき刺激的なサウンドの獲得に成功している。

 彼らの最近のライヴにはTVオン・ザ・レディオのメンバーが参加するなどジャンルレスな交流も多く、中心人物であるマーティン・パーナはテキサスのチカーノ・ミクスチャー・バンド=グルーポ・ファンタズマのメンバーと共に、オコーテ・ソウル・サウンズ・アンド・エイドリアン・ケサーダなるアフロ・ラテン・ファンク・プロジェクトでも活動するなど、興味深いトピックも多数。確かなアティテュードとセンスを兼ね備え、あらゆるボーダーを超えようと勢いを増す彼らの活動からはますます目が離せそうにない。