2年ぶりの新作は、バーストしまくりのブーミーな一枚だぜ!!

クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(以下QOTSA)の重要なキーパーソンであり、バカ&ハゲ担当でもあったニック・オリヴェリ(ベース/ヴォーカル)の脱退後に完成した前作『Lullabies To Paralyze』は、バンドにとっての1つのターニング・ポイントとも言うべきシリアスな内容だったが、2年ぶりとなるこのニュー・アルバム『Era Vulgaris』は、折り返し地点をぐるりと通過した彼らの勢いがつんのめり気味に加速してバーストしている、奇跡のヘヴィー・ロックンロール作品に仕上がった。
ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーやストロークスのジュリアン・カサブランカス、ZZトップのビリー・ギボンズら豪華メンツの客演も話題ではあるが、もはや彼らがどこに参加しているのかほとんどわからんほど、全編が濃厚なQOTSA汁に浸っている。ただし、それがゴリ押し一本調子だと誤解されては困るのよ! アルバムは根暗な聖歌隊のような珍妙コーラス一発で幕を開け、リード・シングル“Sick, Sick, Sick”ではなぜかカシオのキーボード・ギターが大暴走。ブラック・サバスをファルセットで歌い上げたような曲もあれば、ニルヴァーナの“Smells Like Teen Spirit”をあえてイントロから切り崩したような曲もある。相変わらずヘンな効果音の挿入も巧みだ。つまりこうした偏執狂的なディテールへのこだわりや、次々と小技を繰り出す遊び心こそが、凡百のヘヴィー・メタル/ラウド系のバンドが決して持ち得ないQOTSA(あるいはバンマスのジョシュ・オム)の最大の魅力であり、心意気なのだ。いや~、痛快だねぇ!
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