彼らの鳴らす音楽こそが、ロックの新たなスタンダードだ!!

2度のグラミー受賞が物語るように、いまや名実共にアメリカの、いや世界のロック・シーンを代表する存在となったフー・ファイターズが、バンドの方向性を示した97年発表の2作目『The Color & The Shape』(傑作!)で起用したギル・ノートンとふたたびタッグを組んでニュー・アルバム『Echoes, Silence, Patience & Grace』を完成させた。キャッチーでダイナミックなハード・ロック・サウンドをよりプログレッシヴに発展させた“The Pretender”、凄腕女性ギタリストのカーキ・キングが参加したアコギ・オンリーのインスト曲“Ballad Of The Beaconsfield Miners”、ピアノを大胆にフィーチャーしたジェントルな佇まいの“Home”など収録曲は過去のどの作品よりもヴァラエティーに富んでおり、それらすべてが圧倒的な説得力を持って聴き手に迫る。これらはラウドなロックンロール・サイドとソフトなアコースティック・サイドからなる2枚組『In Your Honor』(2005年作)や、全編アコースティック・セットで作られた企画盤『Skin And Bones』(2006年)によってもたらされた成果であることは間違いないし、今作が持つさまざまな側面は常に前向きにみずからのサウンドを探求してきたバンドが辿り着いた1つのゴールと言ってもいいかもしれない。しかしそんな結果に甘んじるわけもなく、彼らはこれからも歩み続けるだろう。フー・ファイターズの未来は、ロックの未来でもあるのだ。