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第3回 ─ ユアソンのサイトウジュンが、大好きな音楽について語りまくる!!

連載
四の五の言わずにタイトゥン・アップ!
公開
2007/10/04   19:00
ソース
『bounce』 291号(2007/9/25)
テキスト
文/サイトウジュン(YOUR SONG IS GOOD)

ユアソンのサイトウジュンが、大好きな音楽について語りまくる連載の時間だよ!

 そういやオルガンを弾くきっかけってなんだっけか? 例えば親が買った廉価版ジャズ・コンピCDにおけるジミー・スミス? 伝説の番組〈FM BRAND NEW WAVE〉でのジャッキー・ミトゥー? あるいはスペシャルズ“Concrete Jungle”のライヴ映像でネヴィル・ステイプルに飛びかかるジェリー・ダマーズを観たときからか? いやいや、それだけでなくこんな人たちも忘れられまいて……と、秋の夜長に思いを馳せる。

  まずはフレディ・ローチのソウル・ジャズ・アルバム『Good Move』(Blue Note)を。実は脇を固めてるのがハード・バップ勢なだけに、他のアルバムよりも男前なイキフンが高く、そこが良い。なかでも“Lots Of Lovely Love”はゴスペル風味も相まった最高に泣けるナンバー。はたしてこんなオルガンを弾ける日が来るのか? そんな思いが常に脳裏をよぎる。

そしてジャズからラテンへ。スノウボーイの98年作『Mambo Rage』(CuBop/Ubiquity)でも鬼カッコ良いオルガンは炸裂している。ここで聴けるラテン・フレーズは従来のオルガン・フレーズに慣れてる耳にはかなり新鮮だった。高速ラテンとキラー・オルガンは最高の組み合わせなり。

また、毎週土曜日にテレビ東京「やりすぎコージー」を欠かさず観ている輩なら、このスリー・サンズを決して無視できまい。『On A Magic Carpet』(RCA)収録の〈かわいそうなジャン〉は、〈噛んだらお仕置きのコーナー〉でお馴染みのナンバーだ。オルガン、ギター、アコーディオンで奏でられる極上のオモシロサウンド。BGMじゃ終わらない、よく聴きゃわかる流石のエッジ感。なんと47年前の作品。

最後は御大、ジェイムズ・ブラウンを。堀井ヤスさんに教わったこの“Shhhhhhh”というナンバー、もうコードとかそんなん関係あれへん!というか……いや細かいことは言ってもしょうがない、聴けばJBがどんだけ恐ろしいオルガン弾きかってことがわかる一曲。バックの演奏も最高。『I Got The Feelin'』(Polydor)にガツン!と収録だ。

 ……とここまで書いていて、オルガン・ジャズ再発の嵐が吹き荒れていた予備校時代、何の根拠もなく〈オレ、いつかオルガン買うで〉なんてことを同級生のジュリー(沢田君)に言っていた赤面エピソードをふたたび思い出してしまった! また会おう!

PROFILE

サイトウジュン
東京から南をめざして、結局どこかに辿りついちゃった!オモシロ音楽・・そんなんを無礼講な演奏でフロア&お茶の間に投下し続ける懲りない6人組のインストゥルメンタル楽団=YOUR SONG IS GOODのオルガン/リーダーその他モロモロ担当。東京生まれ、神戸育ち。現在、都合の良い時は関西弁の34歳。問答無用の三十路全力投球セカンド・アルバム『HOT! HOT! HOT! HOT! HOT! HOT!』(KAKUBARHYTHM/NAYUTAWAVE)はもちろんず~っとリリース中!!