ぬくもりのあるリラクシン・サウンドが弾けるポップ・ワールド!

小鳥とリンゴで、コトリンゴ。なんてキュートな名前なんだろう!と、思わず膝を打ってしまったのは私だけではないだろう。このとびきり印象的な名を持つ彼女は、2006年に坂本龍一のラジオ番組内で行われたオーディション企画に音源を送り、デビューのきっかけを掴んだ。アメリカの名門、バークリー音楽院出身というのも頷ける確かなピアノ・テクニック、そしてフカフカの綿菓子みたいに柔らかだけど、一本筋のとおった強さも持ち合わせたウィスパー・ヴォイスが最大の魅力。エレクトロニカやジャズ、クラシックのエッセンスが溶け込んだポップスを聴かせるファースト・アルバム『songs in the birdcage』の鮮やかなサウンドも記憶に新しいだろう。
そんな彼女が昨年春、音楽活動を本格化すべく長年住み慣れたNYを離れて日本に帰国、心機一転の環境下で制作されたのがこのミニ・アルバム『nemurugirl』だ。軽やかで飛び跳ねるようなピアノの音色と流麗なストリングスが折り重なる“runaway girl”、クラムボンのmitoや坂田学らを迎え、前作では見られなかったアグレッシヴなバンド・サウンドに挑戦した“chocolate”のような躍動的なスタイルに加え、シンプルで力強いピアノと歌だけの展開が印象的なバラード“itumo”、生活用品を使って奏でられたというリズムが楽しくスウィンギーなTVCM曲“ふわふわSong”など、ヴァラエティーに富みながらも独特の味わいがある〈コトリンゴ・ワールド〉を堪能できる。寒い冬に聴きたくなる、温かなほっこりムードに、忙しい日常も忘れて〈ネムルガール〉と冬眠してしまいたい……そんなリラクシンなアルバムに仕上がった!