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第38回 ─ ELECTRIC MAMA

連載
SPOTLIGHT!
公開
2008/02/28   22:00
ソース
『bounce』 296号(2008/2/25)
テキスト
文/山田 邦子

どんな壁もぶち壊す、2人のピュアなロックンロール魂が爆走中!


  絶叫しながらドラムを叩き狂うヴォーカルの上田亜里沙と、いかにもギタリスト然としたクールな佇まいの大島健司。かなりヤバそうなロック臭がプンプン漂っているこの2人は、このたびミニ・アルバム『THE WALL』でデビューした神戸出身のロックンロール・ユニットだ。ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン、AC/DCにジョーン・ジェットなどなど、2人が聴きまくって消化してきたであろうロックの王道が楽曲から次々と顔を出すが、それをたった2人で、しかもほぼ一発録りという原始的かつスリリングな手法で仕上げることでおもしろいバランスが生まれている。タイトル曲は現在の彼らの代表曲であり、布袋寅泰が審査委員長を務めたオーディション・イヴェントでグランプリを獲得した楽曲でもあるが、布袋は〈オーソドックスこそが難しい〉とそのギター・プレイを絶賛。また、歌詞にある〈壁をぶち壊せ!〉なんてあまりにベタなメッセージも真っ直ぐ歌えてしまうところが彼らの強みでもあるとして、そのオリジナリティーを高く評価しているという。ちなみに本作には、布袋プロデュースで原曲よりポップに変貌した別ヴァージョンの“THE WALL”も収録されている。〈ロック風〉にあつらえられ、スマートに整えられたバンドが多いなか、ドカドカしたドラムで体当たりのシャウトを聴かせる、こんなユニットはそうそういない。ヘヴィーに、ブルージーに、とことんロックンロールを極める2人の爆音に注目だ。