熱き鋼鉄盤を紹介する大人気連載〈OSHIETAL〉、今月はミスター・ビッグの核であった2人のソロ作を教えたる! まずはバンドの創設者=ビリー・シーンの4年ぶりとなるニュー・アルバム『Holy Cow!』だ。スティーヴ・ヴァイの『Real Illusions:Reflections』に参加&ツアーに帯同するなど露出も多かったのであまりブランクを感じさせないが、それにしたってこの超絶ベースは何なんだ? しかも、今回もドラムス以外の全パートをみずからプレイしているではないか(ドラムはコーンのツアーに参加中のレイ・ルジアーが担当!)。ビリー、恐るべし! また、ダグ・ピニック(キングスX)やビリー・ギボンズ(ZZトップ)、盟友のポール・ギルバートといったゲストの顔ぶれも俺的には嬉しいところだ。
さて、そのポールもビリーとほぼ同時期に新作『United States』を完成させたので紹介しよう! こちらはヴォーカリストのフレディ・ネルソンとのコラボ盤で、ギタリストとして原点に立ち帰った彼の勇姿が拝める一枚。これが、フレディ・マーキュリーを彷彿とさせるフレディの声質(ややこしい!)が、ポールの作り出すポップなサウンドと一体化し、〈現代版クイーン〉と表現したくなるほど素晴らしい出来なのだからビックリ!
なお、ミスター・ビッグは来年デビュー20周年を迎える。ポール脱退から10年、バンド解散から6年。再結成もまことしやかに囁かれる昨今だが、ここへきて精力的な活動を見せるビリーとポールだけに、もしかすると、もしかするかもしれないぞ! でもその前に、まずはこの2作品をチェックすべし。これを聴かずしてメタルをカタルべからず!!