大好評の連載〈OSHIETAL〉。今月は第2期ブラック・サバスの面々によるヘヴン&ヘルが、いかにして新作『The Devil You Know』発表に至ったかをじっくりと教えたる! 時は80年、オジー・オズボーンの脱退で低迷期を迎えていたサバスが、レインボーのロニー・ジェイムズ・ディオ(ヴォーカル)を新メンバーに迎えたことからすべては始まる。ズッシリとしたバックとディオ独特の様式美が最高の形で結合した『Heaven And Hell』でサバスは再度頂点に駆け上がり、続く81年の『Mob Rules』も高評価を獲得。だが、従来のヘヴィー路線を主張した演奏者側とあくまで様式美を追求したがったディオが衝突し、そのままディオは脱退。とはいえ、以降も交流は続き、92年にはサバスへの復帰を果たす。そんな折、当時引退を発表していたオジーのお別れ公演にサバスの面々が参加するとの噂が流れ、ディオは大激怒。〈俺はオジ-の代わりではない!〉との言葉を残してまたしても脱退してしまう。
もはやここまでか……と思われていたなか、2007年にベスト盤用の新曲制作で意気投合し、ヘヴン&ヘル名義でツアーを敢行。それが今作に繋がったわけだ。その内容は実にドラマティックで、ズバリ期待通り! 今月も文字数が尽きてしまったが、最後に『The Devil You Know』は〈21世紀版『Heaven And Hell』と呼ぶに相応しい一枚だ〉とだけ補足しておこう。これで誰もがゲットせずにはいられないはずだ! ヘヴヘルを聴かずしてメタルをカタルべからず!
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